立教大・高林祐介監督、指導の原点は2人の恩師…箱根路の先でも「活躍できる人を送り出したい」
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)が来年1月2、3日に行われるのを前に、主な出場校の監督に箱根路への思いを聞いた。今回は立教大・高林祐介監督(37)。 第101回箱根駅伝エントリー選手一覧…1万mランキングもチェック
選手の道を照らす存在に
駒大・大八木弘明総監督の「情熱」、トヨタ自動車・佐藤敏信総監督の「信念」が指導の原点にあります。大八木さんは選手第一で駄目なものは駄目と叱る。佐藤さんは結果を出すために譲れない一線があり、ぶれない。間違いなく2人の恩師の姿が私の軸にあります。
ただ、今季から指揮を執る立大はゼロから作り上げるのではなく、アクシデント的に監督不在になったチーム。まず学生が困っていることをくみ取り、サポートする。練習メニュー作りも「やりなさい」ではなく、「一度これをやってみては」と提示する。既存のものに少し手を加え改善していくイメージです。もちろん試行錯誤する日々です。
全員が卒業後も陸上を続けるわけではありません。意識しているのは目線を少し引き上げてあげ、競技でも社会でも活躍できる人を送り出すこと。練習一つとっても情報があふれ、取捨選択が難しい時代です。「とりあえず、この人の話を聞いておこうかな」と思ってもらえる、道を照らす存在でありたいと考えています。
たかばやし・ゆうすけ 三重県出身。駒大で箱根駅伝に4年連続出場し、8、9区でいずれも区間賞。トヨタ自動車では全日本実業団対抗駅伝初制覇に貢献。社業を経て2022年から駒大コーチ、24年4月に立大監督就任。