アニメキャラで松本市が冬の誘客 「秘密結社 鷹の爪」 脱力系コメディーでインパクト勝負
長野県松本市は、観光客の入り込みが少なくなる冬季の誘客を図るため、冬の観光プロモーションキャラクターに人気アニメ「秘密結社 鷹の爪」を起用した。国宝松本城や国宝旧開智学校校舎など、魅力的な観光スポットを市街地に多く抱える観光パフォーマンスの良さを売りにしたキャッチフレーズ「観パ良しまつもと」を掲げ、キャンペーンを展開する。アニメキャラが市内を巡って松本の魅力を紹介する動画5本の公開や、グッズ販売などを始めた。 「秘密結社 鷹の爪」は、知名度が低い島根県の自虐ネタPRで有名になった。松江市には国宝松江城があり、松本とは国宝の城を持つ共通点がある。市が誘客促進の提案を募り、作品を保有するディー・エル・イー(東京)が受託した。 秘密結社のキャラ・吉田君の着ぐるみが、9日の旧開智学校校舎の再オープンと10日の松本マラソンの会場に登場。プロモーションを手掛けるディー・エル・イーの山野淳さんは「動画だけでなく、イベントでも積極的にPR活動をしたい」と話し、来年1月に松本城公園で開く「国宝松本城氷彫フェスティバル2025」のステージにも登場する方向で調整している。 動画は「松本城編」や「城下町とグルメ編」などがあり、脱力ギャグコメディーとなっている。島根の「出雲そば」のルーツに触れ、江戸初期に松本藩から松平直政が松江藩に移り、そば職人を連れていったというエピソードも紹介されている。新宿駅の大型ビジョンでも放送する予定だ。 旧開智学校ではキャラが開設する音声ガイドを無料で利用でき、公式キーホルダーを販売する。市観光プロモーション課の勝山裕美課長は「これまでよりインパクトがある観光誘客なので効果に期待したい」と話している。
市民タイムス