日米韓「初」の合同救助訓練 同日に日本のEEZ内で海洋調査を平気で行う韓国のダブルスタンダード
’24年6月6日、京都府舞鶴市丹後半島北方海域において、日米韓合同救助訓練が開催された。この三ヵ国による海上保安機関の訓練開催は史上初となる。 熱心に訓練を撮影、合間に雑談を行う場面も…日米韓 史上初の合同救助訓練の模様【写真】 日本からは海上保安庁第八管区海上保安本部所属の巡視船「わかさ」、アメリカからは米国沿岸警備隊(USCG)の巡視船「WAESCHE」、韓国からは海洋警察庁(KCG)の警備艦「太平洋16」が参加した。 この訓練は今年5月に海上保安機関の連携に関する意向確認書に署名したことを受けたものであり、昨年8月に米国で開催された日米韓首脳会合で発表のあった、共同声明「キャンプ・デービッドの精神」において、日米韓の三ヵ国は、アジア・太平洋州の平和と安定を守るさまざまな行動を起こしていくことで一致したことに基づいたものである。 訓練は、韓国船籍と米国船籍の貨物船2隻が日本海上で衝突したという想定で行われた。韓国籍の船舶は火災が発生、10名が海へ飛び込み、16名が救命筏で脱出、米国籍の船舶については航行可能な損傷状態。韓国籍の貨物船が海洋警察庁に通報、近隣に偶然居合わせた日本とアメリカの巡視船にそれぞれ応援を依頼したという想定だ。 訓練海域に到着後、各国の巡視船はそれぞれ捜索海域を設定し、海上漂流者10名(ダミー人形)と救命筏1隻を捜索した。巡視船の他に、各国が搭載している小型ボートや、アメリカの巡視船「WAESCHE」からは搭載艦ヘリも活用し、捜索・救助・消火活動が行われた。 各国の巡視船には三ヵ国それぞれの国の高官なども乗船しており、訓練状況の視察が積極的に行われた。「わかさ」船内では各国の高官らが盛んに話し合っている場面も見られた。 訓練後、第八管区海上保安本部の村上歩救難課長は会見で「安全に事故等なく訓練を終えたことに安心した。三ヵ国の連携強化を図ることができた。外国機関と連携して行う訓練ではコミュニケーションの重要性を改めて感じた」と話した。 中国やロシアなどの海洋進出への対応を念頭に一致団結したムードだったが、7日になりあるニュースが飛び込んできた。訓練を行った6月6日の早朝5時頃に、韓国の海洋調査船が竹島南方の日本の排他的経済水域(EEZ)内において事前同意のない海洋調査を行っていたのだ。 しかも発見したのは今回共に訓練を行った第八管区海上保安本部所属の巡視船で、無線で調査中止要求を行ったという。 韓国の船舶は海洋調査院所属の「HAEYANG2000」という船舶だ。ワイヤを海中に投入している様子などが確認できたという。この船は’22年など過去に何度も日本のEEZ内で無許可調査を行っていた。 こともあろうに日米韓が団結して合同訓練を行った日に、このように平気で水を差す韓国のダブルスタンダードぶりにはあきれるばかりである。 撮影・取材・文:有村拓真
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