「角田は総合的にリカルドを上回った…昇格が無理でも異なる道は開ける」F1第3戦で7位入賞、角田裕毅を『F1』公式の識者が称賛|F1
2024年のF1第3戦、オーストラリアGPで7位フィニッシュだった角田裕毅について、F1の識者が高く評価している。 かつてはインディカーなどで走り、現在は『F1 TV』で評論家を務めるジェームズ・ヒンチクリフ氏が、『F1』公式のコラム「アルバート・パーク・サーキットでの週末を通じて、最も印象に残ったドライバー5人」というテーマで見識を述べた。その中でカルロス・サインツ、フェルナンド・アロンソ、ニコ・ヒュルケンベルグ、ランド・ノリスとともに角田の名前を挙げている。 「2024年の開幕2戦時点で、グリッド上では上位5チーム(レッドブル、メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、アストンマーティン)と下位5チーム(RB、ハース、キックザウバー、ウィリアムズ、アルピーヌ)の間に溝があると明白になった」 「つまり、下位5チームのドライバーは上位10台のマシンについて、問題発生を期待する展開にならざるを得ない。そうでなければ、ポイントをもぎ取るチャンスはまず巡ってこないだろう。そして、それが発生したときにはしっかりとその機会を活用する必要がある」 オーストラリアGPではマックス・フェルスタッペン、ルイス・ハミルトンが序盤にリタイア。レース終盤にはアロンソがジョージ・ラッセルのクラッシュを誘発したとして、20秒のタイムペナルティが課された。これが下位チームにとっては理想的な展開だったと説いた。 「実際、上位勢にはいくつかのリタイアがあり、レース後にはアロンソにペナルティが課されたこともあり、オーストラリアGPはまさに下位5チームにとって、期待通りのレースとなった」 「角田は予選で8番手、決勝でのレース順位は7位と、ベスト・オブ・レストの位置につけた。現在、下位チームにおける勢力図を考えると、この6ポイントはゴールドに相当する価値がある」
角田の地力については8度優勝の実績を持つ僚友、対ダニエル・リカルドが明確な評価基準だと主張している。角田は金曜から日曜日にかけて、すべてのセッションでリカルドよりも速いペースで周回し、マシンの力を最大限に引き出していた。 「さらにこのパフォーマンスで最も重要だったのは、週末を通じて僚友ダニエル・リカルドをどれだけ総合的に上回っていたかということだ」 「セルジオ・ペレスがもし来季の契約更新に値しない場合、レッドブルの獲得リスト最上位はRBドライバー2人となるはず」 また、角田の頑張りを見たうえで、レッドブルグループ以外の他チームも軽視できない存在になりつつあると口にした。 「この週末のようなレース内容は、レッドブル首脳陣が角田を引き上げることについて、真剣に検討する価値があることを示している」 「そして、もしレッドブルへの道が閉ざされて異なる方向へと進むにしても、角田には多数となる他チームへの道も開ける。異なるチームで、グリッド上のポジションを保証されることになるだろう」
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