どちらが勝つか?注目の新井兄弟対決。
広島の兄は、三塁で堂林翔太(23)、2年目の田中広輔(25)、小窪哲也(29)ら、一塁ではエルドレッドとポジションを争っているが、そのエルドレッドがオープン戦での怪我で開幕出場が微妙。その代役として新井に出番が巡ってきそうな状況なのだ。 一方の阪神の弟は、対照的に厳しい状況に追い込まれている。 一塁には、ゴメスが4番として君臨。三塁には、左の今成亮太(27)に加えて、西岡剛(30)が回ってきた。今のところ、その西岡の「三塁」が開幕オーダーの最有力だ。良太は外野のライトのポジションでも出場できるように準備をしているが、誰かに故障などのアクシデントがない限りスタメンでの出場機会は限られてくるだろう。主に右の代打の切り札としてのスタンバイになるが、昨季の得点圏打率は.362と勝負強かった。 前述の掛布氏も、「試合数から見ればお兄ちゃんの方がチャンスは増えるかもしれない。広島の打線を見ると日本人で一発を打てる選手が限られているからね。お兄ちゃんを入れるとアクセントになる。そうなれば本塁打も2桁は打つんじゃないだろうか。だが、野球は何があるかわからない。2人のライバル関係が両チームの戦いを熱くしてくれれば盛り上がるね」と結んだ。 開幕前の兄弟対決の予想は、兄が若干有利。もし兄弟のアーチ競演が実現すれば、1973年の4月13日の大洋(現横浜DeNA)対中日戦で、江藤慎一氏と、省三氏の江藤兄弟が記録して以来の珍事となる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)