1本あると超便利「アイアン型UT」のススメ 中古から始めてみよう
アイアン型UTの名器は
前述のプロギア「インテスト」、「ZOOM-i」、本間ゴルフ「LC210」のほか、アーニー・エルス(南アフリカ)が「全英オープン」で使ったフォーティーン「HI858」はツアー発でアマチュアにも人気があった。ロングアイアンと比べれば易しいとはいえ、装着シャフトが驚くほど硬い。最近使ってみた筆者も「よくこんな硬いシャフトでボールが上がったな…」と思うレベルだ。中古ショップで見つかっても3000円もしないはず。リサイクルショップなどで見つかることもある。
イマドキのアイアン型UT 中古で買うならコレ
ツアーでも、長い番手のアイアンを中空やキャビティタイプにする選手は多い。中でも目を引くのが、住友ゴム工業(ダンロップ)、スリクソンのアイアン型UTだ。スコッティ・シェフラーは「スリクソンZU85」(2018年)を入れている。中古で1万円台から見つけられる。他にはキャロウェイ「XフォージドUT」(2020年)などの使用者がいる。こちらは1万円台前半。 各社アイアン型UTをラインアップしているが、対象ユーザーはやはり限定的。ロングアイアンが打てるヘッドスピードとミート率が求められる。その点で、ロフト角が大きく、せめて5番アイアンの代わりになる番手だと、使える人は増える。テーラーメイド「ギャッパー ミッド」(2019年)にはロフト角24度のモデルがあり、ソール幅が広く、厚みもある。1万円台中盤で見つかるだろう。
ピンもクロスオーバーというアイアン型UTを継続して販売、「G400クロスオーバー」(2017年)にも25度の設定がある。ハードヒッターでなくても打てる純正シャフトが選べるのもうれしい。1万円台前半から見つかるだろう。 近年のアイアンのストロングロフト化を考えると、6番や7番アイアンの代わりになるアイアン型UTだって欲しいところ。“バナナ”の愛称で知られるフォーティーン「HI-877」(2016年)や「HI-3」(2022年)を試してほしい。「HI-877」は1万円弱、「HI-3」は2万円台前半で探したい。
アイアンの飛距離性能や寛容性が高まっている昨今は、アイアン型UTの支持率は相対的に下がるばかり。とはいえウッド型よりも構えやすく、ラインが出しやすいメリットは見過ごせない。ロングアイアンにとって代わる上級者やハードヒッター向けモデルではなく、ミドルアイアンの代役になるアイアン型UTの登場を筆者は切望している。(文・田島基晴)