“働き損”は本当?年収150万円なら生涯の手取り「1200万円」政府が「年収の壁」初試算
年収の壁突破で生涯の手取りが1200万円アップ? 【写真】社会保険料を払っても生涯手取りが「約1200万円」増?
■“年収の壁”突破 本当に働き損?
パートタイムで働く人々が気にしているのは、いわゆる「年収の壁」です。 パートタイムで働く人 「(Q.パート年収は?)(年収)120万円くらい。扶養枠の中で130万円を超えられない。120万円の枠で働いている」 パートタイムで働く人 「いま年収103万円に抑えている。たくさん働くことも考えたが、社会保険などに入ると年間の収入が減ってしまい、目先の収入が減ってしまうのがいちばんの要因」 いわゆる「年収の壁」とは、一定の年収を超えると、税金や保険料を支払うことになり、手取りの所得が減ってしまう境界線のことです。
■政府“生涯手取り”を初試算
2人の子を持つ小林さんもパート勤務で家計を支えています。 パートで働く小林さん 「(Q.パート年収は?)(年収)110万円とか115万円くらい」 「(Q.どれくらい得している)正直わからないけど扶養の範囲内というので、130万円を超えると社会保険料がかかるという知識しかなくて…」 はたして、“働き控え”は得なのでしょうか?たとえば出産した女性が仕事に復帰した場合です。 試算では「壁」を超えて年収150万円まで働くと、給与に加えて年金も増えます。 そうすると、社会保険料を払っても生涯の手取りがおよそ1200万円増えるとしています。 パートタイムで働く人 「(Q.この数字はどう思う?)1200万円は大きいですね」 ただ、こんな声も― パートタイムで働く小林さん 「待機児童でギリギリ(保育園が)決まった。キャンセル待ちをしていて、ギリギリ3月に決まった感じだった。本当に望む人がみんな(保育園に)入れたらいいのに」 野村総合研究所 雇用・生活研究室 武田 佳奈 室長 「働き方改革のさらなる前進や、子育てとの両立がしやすい環境の整備がもう1段必要」 一方、「壁」の問題は、日本が抱える深刻な人手不足にもつながっています。 スーパーさんよう 阿部 芳邦 取締役 「年末に近づいてきますと、急にこれ以上働けないとか、言ってくる従業員がいるので、そういったところはちょっと困っている」 野村総合研究所 雇用・生活研究室 武田 佳奈 室長 「こういった問題を現場では抱えているので、それを改善することは本人の収入増にもつながるし、人手不足の解消にもつながる」
テレビ朝日