「差は0.3秒以内」「超えようとしない」マルコ顧問がローソンにサポート役の“心得” 王者へのライバル心は禁物「最強だと受け入れなければならない」
F1キャリアわずか11戦にして、レッドブルのレギュラードライバーに選ばれたリアム・ローソン。若くしてタイトルを争うトップチームの一員となり、2025年はレーサーとして大きなチャレンジのシーズンとなる。 【動画】角田裕毅が果敢なアタックで9位浮上&ローソンがスピンでコースアウトしたシーンを見る だが、新たにレッドブルのドライバーとなり、王者であるマックス・フェルスタッペンと組むローソンにとっては、やや複雑な任務が課せられることになりそうだ。チームの重鎮であるヘルムート・マルコ顧問が、来季を戦う上でのローソンが果たすべき役割を明かしたと、オランダモータースポーツメディア『RacingNews365』より報じられている 現地時間12月28日、同メディアでは「マルコはローソンに対して、すぐにフェルスタッペンを超えようとする目標を持つべきではないと強調している」と伝えており、現地インタビューで語った、マルコ顧問のコメントを掲載。ローソンに対するいくつかの“心得”が記されている。 その中では、予選、レースについてマルコ顧問が、「フェルスタッペンとの差は0.3秒以内」で走ることを要求したとして、「それだけの差を維持できれば、コンストラクターズタイトルのためのポイントを十分に稼げる」と語ったという。 また他にも、「常に念頭に置くべきは、自分が現在最高のF1ドライバーと並んで走っているということだ」とフェルスタッペンがチームメイトであることへの意識について説き、その上で、「セットアップや戦略など、過去に他のチームメイトがやってきたような技術的な側面には関与すべきではない」などと主張している。 さらにマルコ顧問は、あくまでもセカンドドライバーとしてのパフォーマンスを求め、以下のような言葉を発している。 「リアムは、フェルスタッペンが最強であることを受け入れなければならない。彼がどこまで近づけるか見てみよう。しかし、フェルスタッペンを打ち負かすことを目的としてマシンに乗り込むべきではない。それは彼の元チームメイト全員にとって悪い結果をもたらした」 マルコ顧問のコメントが表すように、来季のローソンはタイトルを争う戦力であるとともに、徹底したチームサポートも担うことになる。そして何より、ライバル心を抱くことが許されないチームメイトとの共存にも全力を傾ける必要があるだけに、野心溢れる22歳にとっては様々な意味において、難しいシーズンとなるのかもしれない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]