別府市の旧山の手中、検討続く活用策 交流拠点やホテル案…暫定で駐車場整備へ
2021年春に閉校した大分県別府市立山の手中(山の手町)について、市が活用策の検討を続けている。校舎など全施設を取り壊した後、民間に再開発してもらう方針。方向性はまだ未定で、市はいったん駐車場として利用しながら結論を探っていく。 山の手中は別府公園の向かいに位置する。校舎がある敷地(約1万5400平方メートル)と、プールを備える敷地(約2900平方メートル)に分かれている。 市は地区公聴会、民間事業者15者への市場調査をへて22年3月に「跡地等利活用方針」を策定。民間による再開発が「有効」とし、事業者募集から4年で新たな活用を始める「想定スケジュール」も示した。今年1月には新たに3事業者から意見・提案を聞いた。 これらを踏まえ、全施設の解体を4月に決定。25年度中に着手する方針。 市によると、地区公聴会では活用策として「外国人との交流拠点」「博物館・科学館」「インターナショナルスクール」「運動場」などの要望があった。2度の事業者への調査ではマンション、高価格帯ホテルなどの提案があった。 地元・山の手町自治会は一角への公民館移設を求めている。阿部悟会長は「今の公民館は完成から40年超。敷地も狭いため、学校跡地への移設がかなえばありがたい」と話す。 市は「現時点で白紙。引き続き検討していく」と説明している。駐車場は26年夏までに整備し、近隣での秋の催しラッシュに間に合わせる。駐車場不足・交通渋滞の解決が課題になっているため。