「ラージャマウリ監督来るまでやる」兵庫でインド映画「RRR」公開2周年記念マサラ上映
◆創造神・ラージャマウリ監督がいつか塚口に来るまで続けたい!
そしておなじみ「ナートゥをご存じか?」のセリフを合図に、戸村さんが勢いよく中央通路を踊りだしてきて、全力ダンス。このシーンは客席も全員スタンディングで、踊り歌い、画面がほぼ観えなくなるほどの紙吹雪を撒く。それぞれ「ビーム」「ラーマ」「ジェイク」、そして戸村さんこと「トーム」を全力応援し、スタッフも参加者も、この上ない一体感に包まれた。 最後は、エンディング曲『Etthara Jenda(エッタラ・ジェンダ)』を歌い踊って、約3時間の上映が終了すると、全力ダンスで息を切らした戸村さんが今まで見たことないほどフラフラの状態で、ステージに再び登壇。「公開2周年をこうして満席の客席でお祝いできて本当に嬉しい! 3周年もみんなでお祝いしましょう! そしてラージャマウリ監督が塚口に来るまで続けたい!」と高らかな宣言に客席も大きく沸いた。ラージャマウリ監督、塚口でいつまでもお待ちしております!
◆塚口サンサン劇場でのマサラ上映、初参加者の反応は?
上映前の事前アンケートでちらほら手が挙がった初参加、戸村さん曰く、毎回イベント開催の度「2~3割くらい同館のマサラ初参加者がいる」とのことだが、実際体験してみてどうだったのだろうか? 神戸市の女性は、「参加してみたいと思っていた塚口サンサン劇場のマサラ上映にやっと来れた。『RRR』は大好きで何度も観ていましたが、マサラ上映はまた全然面白さが違う。あの紙吹雪ってどうやって投げているんですかね?自分は全然うまく投げれなかったんですが、すごくきれいでびっくりしました。実は今日誕生日で、最高に楽しい誕生日になりましたよ!」と興奮冷めやまぬ様子。 155人全員でひとつの作品を作っていく感覚がある「塚口サンサン劇場」のマサラ上映、初めての人もガッツリ楽しめたようだ。
◆家でひとりで作品が楽しめる時代に、みんなで劇場に集まる楽しさを!
上映終了直後、戸村さんに改めてお話を聞いた。 ──戸村さん今回も昼夜二回のマサラ上映、踊って踊って満身創痍ですね! 老体に鞭打ってがんばっています。多くの人に楽しんでほしい、そのために今回も全力でした。常連のインド映画ファンも初めて来た人も含め、満席2周年をみんなでお祝いできて、本当にありがたいです。再上映を楽しみに待っててくれた人が多かったのか、今回紙吹雪の量もいつも以上に多く、上映後の掃除には1時間半以上かかっています。 でも、お客さんひとりひとりが自分の好きな作品を配信やいろいろな手法で観れる今の時代に、映画館の大きなスクリーンで同じ映画をみんなで観る楽しさを、ひとりでも多くの人に味わってほしいと願って、スタッフみんなで協力しました。 ──いつもスタッフのみなさん、お掃除ありがとうございます!そして上映中はもちろん、その前後も『RRR』ファン同士でワイワイ盛り上がるのが塚口サンサン劇場らしいですよね? 大人になったら友達ってなかなかできないですよね!でもこうして当館のイベントや好きな映画を通じて、参加者同士が交流して友だちができたと聞くと、本当に映画館冥利に尽きます。これをきっかけに、塚口サンサン劇場はもちろん、他の映画館も含め、劇場にたくさん足を運んで、映画という共通点で一緒に盛り上がってもらえたら。 ──そうですね、映画を通じた友情を育んでいってほしいですね。今後もイベント上映はありますか? 予定をお聞かせください。 10月24日まで1日2回『RRR』の通常上映があります。その後は、こちらも大人気のインド映画『マスター 先生が来る!』の上映があり、11月23日にマサラ上映を実施します。また、11月22日より限定上映の『ミッシェル・ガン・エレファント「THEE MOVIE」 LAST HEAVEN 031011』(2009年公開)も、チバユウスケさんの命日である11月26日にオールスタンディングライブスタイル上映をおこないます。劇場にぜひお越しください。 ◇ こんなに「好き」の気持ちを発露できる空間はそうそうない。未体験の人は、気になる作品があればぜひ一度体験してみることをお勧めする。今後もさまざまなイベントを計画しているとのこと、詳細は劇場の公式サイトや公式Xからチェックを。 【インド映画『RRR』とは】 『RRR』は、主にテルグ語映画を製作する人気映画監督S.S.ラージャマウリが、イギリス植民地時代のインドを描いたアクション超大作。テルグ語圏の大スター、ラーム・チャラン演じる「ラーマ」とN・T・ラーマ・ラオ・ジュニア演じる「ビーム」、そしてヴィラン的役柄含め、多くの魅力的なキャラクターが織り成すドラマチックな作品は、本国のみならず、日本でも興行収入24億円突破(2024年7月時点)する記録的大ヒットに。日本でのインド映画ファンの裾野を、大きく広げたエポックメイキングな作品のひとつ。