フォード、売上高・利益が予想上回る-商用トラックの販売好調
(ブルームバーグ): 米フォード・モーターが24日に発表した1-3月(第1四半期)決算は、商用トラックの販売好調で売上高と利益が予想を上回った。
1-3月の調整後1株利益は49セントと、アナリスト予想平均の42セントを上回った。売上高は428億ドル(約6兆6500億円)で、こちらもアナリスト予想の400億ドルを超えた。
商用車部門「フォード・プロ」の売上高が36%増加したことが業績をけん引。最近モデルチェンジしたピックアップトラック「スーパーデューティー」の販売が好調だった。
フォードのジョン・ローラー最高財務責任者(CFO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「本当に堅調な四半期だった。本当に堅調な1年になりそうだ」と語った。
ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は電気自動車(EV)の販売台数が伸び悩む中、積極的な電動化推進を縮小し、将来の成長に必要な利益を生み出すスポーツタイプ多目的車(SUV)とピックアップトラックの生産を増やしている。
フォードは、EBIT(利払い・税引き前利益)を100億-120億ドルとする通期業績予想を据え置き、レンジの上限に向けて進んでいると説明。フリーキャッシュフロー予想は65億-75億ドルに引き上げた。
米株式市場の時間外取引でフォード株は午後6時25分(日本時間25日午前7時25分)現在、約3%上昇。株価は今年、この日の通常取引終了時点で約6%上げていた。
EV部門赤字
フォードのEV部門「モデルe」は1-3月期の利払い・税引き前ベースで13億2000万ドルの赤字となった。アナリスト予想は13億6000万ドルの赤字だった。1-3月の米EV販売台数は2つのEV工場が閉鎖されていた前年同期との比較では86%増加したが、前期比では22%減少した。
フォード・プロのEBITは30億ドルで、アナリスト予想平均の22億4000万ドルを大きく上回った。EBITマージンは16.7%と、1年前の約10%から上昇した。