野菜の表情、岩絵の具で「浮き上がるよう」 京都府南丹市で日本画教室
京都府南丹市八木町のアイスタやぎで7日、「優しい日本画教室」が開かれた。市民ら14人が絵筆を執り、丹念な写生を基に野菜を表現。岩絵の具を混ぜて好みの色をつくり、深みのある作品を仕上げた。 日展準会員の日本画家村林典博さん(66)=京都市=が教える全4回の連続講座。前回までにカボチャやレタスをスケッチし、自然素材の形をしっかりと見つめる日本画の価値観に触れた。輪郭線を墨で描き、水彩絵の具で塗り始めた。 最終日の7日は仕上げ塗りで、岩絵の具に挑戦。にかわで溶いても沈殿するが、逆に濃淡差として生かせることを村林さんに教わりながら、丁寧に色を載せ、素材の質感に近づけていった。 日本画を初体験した西村幸子さん(72)=八木町=は「穴の開くほどよく観察して描いた。岩絵の具で仕上げると、浮き上がるような良い発色になった」と楽しんでいた。