「ジーユー」、NYポップアップの手応えは? ファンタジスタ歌麿呂とNY限定商品も
「日本の“体形カバー”発想はNYにはない」
ーー日本と北米市場の違いをどう理解し、どう調整しているのか。
アボツィ:日本とニューヨークではサイズ感(フィット)と着こなしが大きく違うと感じています。お客さまの体形も異なるため、デザインが気に入っても日本のサイズではフィットしないことがあります。追加生産の際にサイズのSKUをニューヨークのお客さまに合うように調整しています。また、日本では(コンプレックスのある箇所を隠すといった)「体形カバー」が浸透している一方で、ニューヨークでは個を尊重する文化の背景もあり、体形は隠すのではなく魅力的に見せる着こなしが浸透しています。そのため店頭のマネキンは、ニューヨークのお客さまにフィットするようにスタイリングを日本と変えています。
お客さまやニューヨークのスタッフから出た意見は、日常的に(東京の)グローバルヘッドクォーターに伝え、改善ポイントを明確にして商品開発に活かしています。同時に、9月に設立したニューヨーク商品本部のメンバーは、ニューヨーク(グローバル)市場の商品・トレンド情報を日々リサーチし、最短で商品開発に反映することにも取り組んでいます。
ーー「ジーユー」をニューヨークの客はどう受け止めているか。
アボツィ:「ユニクロ(UNIQLO)」の姉妹ブランドということで、興味を持って来店される方も多くいらっしゃいます。トレンドかつデザインに気が利いていて、他のブランドにはないようなユニークな商品がお手頃に買える、という商品へのポジティブな声もいただいています。また、SNS上ではニューヨーク以外のエリアへの出店を期待するコメントも寄せられています。
ーーニューヨークでの常設店オープンの予定は。
アボツィ:常設店の具体的な時期については現在計画中です。ニューヨークへの正式出店および米国での事業拡大という目標に向けて、ポップアップストアを延長し引き続き「ジーユー」がお客さまから何を期待されているのかをよく学び、今後につなげていきたいと考えています。