【皐月賞】ジャンタルマンタル冠成 3週連続1F11秒台いざ大一番へ 川田「距離に関しては本当にトライ」
「皐月賞・G1」(14日、中山) 2歳王者のジャンタルマンタルは10日、栗東坂路で単走。ゴール前で気合をつけられる程度だったが、鋭く反応してラスト1F11秒7をマークした。1F11秒台は3週連続。大一番に向けてきっちり仕上がったとみていい。 -前走の共同通信杯は2着。 「皐月賞を目指すなかで、二千の距離にも対応するためにああいう形の競馬を。勝った馬は強かったですが、何とか我慢してくれて、いい走りはできていたと思います」 -初めての千八だったが。 「とても力みは強かったですが、何とか我慢してくれたという範囲だと思います」 -最終追い切りはモニターで確認。 「無事に終わって、それが何よりです」 -皐月賞に挑むにあたって。 「距離に関しては本当にトライだと思っています。千八で力みが強かったですし、その中でも皐月賞につながるようにとの思いで、あの競馬をしました。それがどう生きるかは本番を走ってみてだと思います」 -改めて抱負を。 「何よりみんな無事に終えられること、それが一番。その上でお客さんに喜んでもらえる競馬ができるようにみんなで頑張りながら、ジャンタルマンタルが一番いい結果を得られるよう、残り数日もしっかり準備をしていきたいという思いです」 -最終追い切りは栗東坂路で単走。 「先週もきょうも同じコンセプトで。馬が乗り手の方に意識を向けていないと刻めないラップで上がれたので、おおむねやりたいことはできました。最後も力がないと出ない時計だったが、無理をせずという感じ。本当にいい最終追い切りだったと思います」 -最後は気合をつけたようにも見えた。 「短い区間でも全身を使い、心臓を少しでも動かして、肺の奥まで空気を入れる時間をつくりたいというところでした。(ジャッジとしては)大丈夫だと思います」 -この馬の長所は。 「能力でしょうね。純粋に2歳のJRA賞(最優秀2歳牡馬)を頂ける成績を出したところからも分かる通りです」 -中山二千の舞台は。 「共同通信杯が終わった直後の騎手の感覚では、のちのち距離の問題が出てきそうだという感じでした。やってみないと分かりませんが、距離の壁がもしあるのであれば、操作性を高め、一滴のエネルギーも漏らさないように道中を進める必要があると。そうなるように日々取り組んでいるところです」 -本番へ向けて。 「2歳G1は勝てましたが、今回はメンバーがさらに強くなって容易じゃない戦いになると思います。他の馬もいい状態で来ているでしょうから、全頭でいいレースを安全にできたらいいなと思います」 <調教診断>全体時計は栗東坂路4F54秒0と目立つものではないが、全ては陣営の計算通り。タイムよりもいかに全身を使って走ることができるか、そして中山芝二千を走るにあたっての操縦性アップに重きを置いた。その結果、2歳時と比べると、もともとの成長分もあるが、力みもなく楽にリラックスして走れるようになった印象を受けた。前走で浮き彫りになった折り合い面の難しさに大きな進展を見せているなら、1Fの距離延長にも十分対応できていいだろう。