【中国】自動車企業の海外事業拡大、来年は難局直面
米コンサルティング大手のアクセンチュアは16日、2025年は中国自動車メーカーの海外事業拡大が円滑に進まないとの見通しを示した。国内自動車市況の低迷によって資金力が落ちていること、中国メーカーが強みを持つ電動車の世界市況が芳しくないことを理由に挙げた。 中国メーカーは国内で激しい価格競争にさらされていることで収益を減らしており、海外事業に多くの資金をさけないと指摘。世界的に電動車の普及が停滞し始めていることにも触れ、以前に比べ電動車の販売拡大が難しくなっているとの見方を示した。 中国メーカーは近年、海外事業を拡大することで成長しようとしている。海外売上高の比率が低く、国内より海外の事業に成長性があるとみているためだ。日本とドイツの大手メーカーは本国以外での売上高の比率が60%以上に達することも珍しくないが、中国メーカーは高くても30%程度。 中国メーカーはここ数年で輸出を大幅に伸ばした。ただ、背景には工場が国内に集中していることがある。海外生産、海外販売を主流にしている日本やドイツなどのメーカーに比べると、もとより輸出が増えやすい事業構造になっている。