【イチから解説】北陸新幹線福井へ でも関西が遠くなる?
■「安上がり」米原ルートにも難題 結局乗り換え解消ならず?
ただこの米原ルート、米原から先に問題があるのです。 大阪へは米原から東海道新幹線に直通と思いきや同じ新幹線とはいえ、直通は簡単ではありません。 まず北陸新幹線と東海道・山陽新幹線は使用している運行システムなどが違い直通が困難と言われます。 さらに、そもそも東海道新幹線は現在でも最短3分おきで列車が走る過密路線。北陸新幹線への直通列車を受け入れる余裕がありません。もしリニア中央新幹線が品川と新大阪の間で開通すれば東海道新幹線にも余裕が生まれるかもしれませんがリニアも開通の見通しが立たない状況です。 さらに北陸新幹線の運行はJR西日本、東海道新幹線はJR東海。JR西日本からすると、大阪から北陸方面への列車を自由に走らせられない状況になります。 つまり、結局米原で新幹線から新幹線へ乗り換えが残る形になるわけですね。 またすでに決定したルートに駅ができる予定の福井県小浜市の反発は避けられません。
■求められる早期の乗り換え解消 実現性高いルート選定は
新幹線は国の事業です。ルートや優先順位は、その時々の与党の政治家が決めています。敦賀で乗り換えが必要になることは前からわかっていたことです。 鉄道はネットワークがあってこそ効果を発揮するものですから一日も早く乗り換えを解消する手立てを考えて欲しいと思います。