「軍事訓練場」と化すロシアの学校、14歳の生徒がカラシニコフの扱い学ぶ
ロシアの男子生徒、14歳のデイビッドは今月、新しいことを学んだ。それはカラシニコフを正確に撃つことは、ピストルよりも難しいということだ。 デイビッドがこれらの武器を試したのは、南部の都市ウラジカフカスで、ウクライナ侵攻以来再導入された「基礎軍事訓練」においてだ。 基礎軍事訓練はソ連時代末期にいったん廃止された。ウクライナ侵攻以来、ロシア社会の軍事化が進んでいることの一端ではないかと指摘する声もある。 訓練に参加した デイビッドさん(14) 「拳銃と自動小銃の射撃経験を積むつもりだ。この肉体的、軍事的な訓練を終えれば、今後の生活に役立つだろう」 ロシアでは若い男性に兵役が義務付けられており、ウクライナ戦争はすでに3年目に突入した。 セルゲイ・メニャイロ氏は退役した海軍中将で、現在はロシアの北オセチア地方の指導者である。メニャイロ氏は、「特別軍事作戦」にはそのような訓練が必要だと少年たちに教えた。 退役軍人 セルゲイ・メニャイロ氏 「訓練の目的は、どんな状況でも役立つスキルを身につけることだ。そしてチームスピリットを身につけること。チームワークは仕事や生活、そして戦わなければならない場合にはチーム内での軍事的義務を果たす上で役立つ」 ボリス・カンテミロフ氏は、ロシア軍を支援するボランティア組織の地元代表だ。 ボランティアの地元代表 ボリス・カンテミロフ氏 「われわれは高校生向けに独自の訓練システムを開発した。これには身体面、医療面、および射撃の訓練が含まれる。これらは軍の部門に関係なく、すべての兵士に必要なスキルだ。誰もが人命を救い、武器を扱い、体力を備えなければならない」 ロシア教育省は2022年から、基礎軍事訓練を学校の授業のカリキュラムに導入している。