TGR 2024 Drivers

12月12日、TOYOTA GAZOO Racingが2024年シーズンに向けて国内モータースポーツの参戦体制を発表。有力ドライバーの“ヨーロッパ移籍”によりトヨタ陣営のラインアップに注目が集まっていた。TOYOTA GAZOO Racing（TGR）が12月12日、東京都江東区青海のシティ・サーキット・東京ベイにて「TGR 2024年国内体制発表」を開催。2024年のスーパーGTシリーズや全日本スーパーフォーミュラ選手権（SF）などのドライバーラインアップが明らかになった。 【関連画像】2024年のTGRカラーは黒が基調に 今シーズンのTGRは“ハコ車”レース最高峰となるスーパーGT GT500クラスでau TOM'S GR Supra（坪井翔/宮田莉朋）が、フォーミュラ最高峰のSFでは宮田がチャンピオンに輝き、国内2冠を達成。来シーズンに向けては宮田がFIAフォーミュラ1選手権（F1）直下のカテゴリーであるFIAフォーミュラ2選手権（F2）に参戦するほか、平川亮がF1のマクラーレンのリザーブドライバーに抜擢され、有力ドライバーふたりの離脱が決定的となっていたため、国内のドライバー市場には大いに注目が集まっていた。 そんななかTGRは12日、2024年シーズンにおける国内モータースポーツシリーズでの参戦体制をアナウンス。ホンダの育成プログラムである鈴鹿サーキット・レーシングスクール-フォーミュラ（SRS-F、現ホンダ・レーシングスクール）出身で、2023年シリーズまでホンダ陣営で戦ってきた福住仁嶺と大湯都史樹を獲得。さらに、今季のF2王者であるテオ・プルシェールを迎え、ラインアップを補強した。

GT500チャンピオンは来年も超強力

来季のGT500でもこれまでと同様、GRスープラ GT500で参戦。トヨタカスタマイジング＆ディベロップメント（TCD）を通じ、6チーム、6台を支援する。 新規加入の福住は大嶋和也とENEOS X PRIME GR Supra、大湯は石浦宏明とKeePer CERUMO GR Supraのステアリングを共有する。 チャンピオンマシンであるau TOM'S GR Supraのドライバーには、宮田の後任として元GT500チャンピオンの山下健太が加わり、坪井と超強力コンビを組む。 2024年 スーパーGTシリーズGT500クラス 参戦体制 TGRはSFにおいて、2024年もTRDより2L直列4気筒ターボエンジンのTRD 01Fを6チーム11台に供給する。 福住はKids com Team KCMG、大湯はVERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGに加入。また、プルシェールはITOCHU ENEX TEAM IMPULで日本でのルーキーイヤーを戦うことになった。 2024年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 参戦体制 一方、モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」や人材育成を推進するTGRは、2024年も全日本ラリー選手権とスーパー耐久シリーズでの活動を継続する。 全日本ラリーでは2024年も次世代スポーツ自動変速機（DAT）を搭載したGRヤリスで、同選手権のトップカテゴリーであるJN1クラスに参戦する。 2024年 全日本ラリー選手権 参戦体制 国内の参加型レース最高峰に位置するスーパー耐久シリーズで展開する「カーボンニュートラル実現への新たな選択肢を広げる挑戦」が続けられるほか、ニュルブルクリンク耐久シリーズ（NLS）にスポット参戦し、2025年以降のニュルブルクリンク24時間へのエントリーに向けた準備を進めていく。 スーパー耐久シリーズ/ニュルブルクリンクレース 参戦ドライバー ジュリアーノ・アレジ 石浦宏明 大嶋和也 片岡龍也 蒲生尚弥 河野駿佑 佐々木雅弘 坪井翔 松井孝允 山下健太

世界選手権での新リバリーも明らかに

なお、TGRは12日、2024年も継続して参戦する世界ラリー選手権（WRC）と世界耐久選手権（WEC）の新リバリーも公開。これまでの白をベースとしたものから一転して、黒が基調のものとなり、印象がガラッと変わっている。マットブラックは負け嫌いを表す「速さ」をイメージするとともに、競技車両がもっといいクルマづくりにつながる「プロトタイプ」」であり、ここから進化していくことを表している。この新カラーリングは、今後TGRが参戦するほかのカテゴリーにも展開されていく予定だ。