日本の新首相、韓日歴史認識「ハト派」の石破茂氏に
「このままでは自民党が終わる」遠慮なく苦言 「与党内野党」と呼ばれた非主流派
自民党の石破茂新総裁(67)は自民党内で「与党内野党」と呼ばれてきた人物だ。 石破氏の父親の石破二朗氏は参議院議員や鳥取県知事などを歴任したが、「父のようになるのは難しい」として、大学卒業後は銀行員になった。しかし父親の死後、田中角栄元首相の誘いで政治家になることを決意。1986年、自民党所属では当時最年少の29歳で衆議院に当選し、政界に入った。 2002年、小泉純一郎内閣で防衛庁(現防衛省)長官として初めて内閣入りした後、安全保障分野などで専門性を培った。『国防』『マンガで読む国防入門』などの著書を執筆。歴史問題については「(植民地支配が)合法であっても独立国だった韓国を併合し、(朝鮮半島出身者の)名字を変えることが行われた。そういう歴史があったことをどれだけ認識するかだ」と述べ、自民党の政治家としては前向きな認識を示すが、安保政策自体は自衛隊を国防軍と規定する憲法改正を主張するなど、「タカ派」的だ。内閣では農林水産相、地方創生相を歴任した。党内で中核的な要職である党政務調査会長を1回、幹事長を2回務めた。 豊富な知識とともに誠実さを備えているという評判だ。「演説と討論では誰にも負けない」という自負心がある。党内で実力を認められたが、2008年、2012年、2018年、2020年の4回の総裁選に挑戦し、いずれも敗北した。一般の有権者には人気が高い反面、自民党総裁選で決定的な役割を果たす国会議員の支持基盤が弱かったためだ。 議員1期目だった1990年代に政治改革を主張して離党し、復党後も党内の主流派に苦言をいとわず、非主流の道を歩んできた。特に2020年、「党内絶対権力」だった安倍晋三首相に対して、新型コロナウイルス感染症への不適切な対応の問題について、「このままでは自民党が終わる」と遠慮なく批判した。 現在、鳥取1区の12回当選議員。日本では珍しいキリスト教徒。日本政界での「最高の鉄道マニア」としても有名だ。 東京/ホン・ソクジェ特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )