『キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ』20周年。カードデッキを組んで戦う異色のバトルシステムが魅力だった。シリーズ初の携帯型ゲーム機向けタイトル【今日は何の日?】
『キングダム ハーツ』と『キングダム ハーツII』の狭間の物語を描く 2004年(平成16年)11月11日は、ゲームボーイアドバンス用『キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ』が発売された日。本日で発売から20周年を迎えたことになる。 【記事の画像(9枚)を見る】 『キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ』は、スクウェア・エニックスから発売されたアクションRPG。ディズニー作品とのコラボレーションで世界中のゲームファンを驚かせた『キングダム ハーツ』シリーズの2作目となるタイトルだ。 制作発表時は『キングダム ハーツII』と同時に開発されていることが明かされたうえ、対応ハードが携帯型ゲーム機だったということもあって話題となった。各社メディアでも大きなニュースになっていたので覚えている人もいるかもしれない。 本作はナンバリングではないため外伝的作品と思う人もいるかもしれないが、1作目の『キングダム ハーツ』と本作のつぎに発売された『キングダム ハーツII』のあいだを埋めるストーリーとなっており、れっきとした本編シリーズとして認識されているようだ。 ちなみに、『キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ』とゲームボーイアドバンスSPがセットになった“キングダムディープシルバーエディション”も発売されている。 物語は1作目のエンディング直後からスタート。前作で大切な仲間たちと離れ離れになってしまった主人公ソラが、記憶を取り戻すために忘却の城からさまざまなディズニーの世界へと旅立つ。ソラ編を終えると、裏側を描くリク編“Reverse/Rebirth”もプレイできた。 ワールドは、1作目から地続きの物語ゆえか『アラジン』、『不思議の国のアリス』、『ピーター・パン』、『くまのプーさん』などのアニメーション作品がメインとなっていた。ストップモーションアニメの技法を用いた『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』も引き続き登場している。 特徴的だったのはカードゲームのように“カード”をバトルに盛り込んでいる点。基本動作などの操作は前作と同じだったが、敵も味方も移動以外のアクションはすべてカードを使って行っていくのが非常にユニークだった。 “アタック”、“マジック”、“アイテム”、“エネミー”などにカテゴリー分けされるカードであらかじめデッキを組み、手札からカードを選べばカードに応じたアクションを発動する仕組み。 通常攻撃すらカードになっていて、カードを使い切ると何もできなくなるので逐一リロードしていくといった寸法だ。各カードには0~9の数字が振られていて、敵と自分が同時にカードを出した場合は数字が大きいほうが勝つ。弱いカードでもストックして大きな数字にすることもできた。 前作と勝手が違うため慣れないうちは難しかったが、次第に仕組みを理解し、戦略的にデッキを組めるようになるとどんどんおもしろくなったんじゃないかな。“マップカード”でダンジョンの部屋を自分で作り有利なシチュエーションにするなんてことも可能で、セーブポイントを設置したりカード集めをする部屋を作ったりできるのもおもしろかった。 2007年3月29日には、プレイステーション2用のリメイク『キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ』が登場。『キングダム ハーツII ファイナルミックス+』に同梱されて発売となった。 現在、本作で遊びたいのであればNintendo Switchやプレイステーション4(PS4)、PCでプレイ可能な『キングダム ハーツ -HD 1.5+2.5 リミックス-』がおすすめ。リメイク作の『キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ』を収録している。