山根元会長の“奈良判定”で奈良ボクシングジムが風評被害のとばっちり!?
不正まみれのアマチュアボクシング界を改善するための行動が、逆にボクシング界全体のイメージダウンや風評被害を生んでしまえば、それこそ本末転倒。再興する会が懸念する部分だ。 奈良ボクシングジムの谷口会長が言う。 「現状、ジュニア世代では、プロが主催しているアンダー15の大会に子供たちが出た場合、高校に進んでからインターハイなどの試合に出ることはできないようなルールになっています。ボクシングの底辺を拡大するには、アマとプロの協力関係は必要でしょう。今回の騒動でボクシング界全体が大きな打撃を受けていますが、ピンチをチャンスに変える意味で問題の早期決着と改革が進むことを願っています」 谷口会長は、名門、南京都高校ボクシング部出身でWBA世界ミドル級王者、村田諒太(帝拳)の先輩にあたる。日大に進んだ後に中退してプロ転向したが、アマチュアボクシング出身者だけに、なおさら今回の騒動を他人事とは思えないのかもしれない。 “ドン”山根元会長が、身を引いたところでまだ何も解決に至っていないという現実があり、失墜した信頼を回復するのは容易ではないだろう。谷口会長が言うようにボクシング界のイメージ、信頼の回復のためには、アマとプロが共に手を取り合う必要性もあると思う。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)