新型コロナ後遺症 54%が「就労に何らかの影響」 岡山大学病院のアフターケア外来が分析
岡山大学病院は2021年2月に「コロナ・アフターケア外来」を開設し、新型コロナ後遺症に苦しむ患者に他の診療科と連携して専門性の高い医療を提供しています。総合内科・総合診療科の松田祐依医員らの研究グループが、2023年12月までの間に受診した後遺症患者を対象に、労働状況への変化を調査分析したところ、雇用されている545人のうち54%にあたる295人に何らかの就労への影響があったことが分かりました。
内訳は、1カ月以上の休職が220人、退職が53人、時短勤務22人で、就労の影響は女性の方が多く、若年者と高齢者は退職率が高い傾向があったということです。 こうした患者には、倦怠感、不眠、頭痛、呼吸困難感などの症状が多くみられたということです。 岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)総合内科学の大塚文男教授は「新型コロナ後遺症の治療にはいまだ特効薬がなく、回復には時間がかかることもあり、社会の理解が重要」としています。
KSB瀬戸内海放送