来年度入学生募集へ 措置命令解除で、和歌山南陵高校
給与未払いによる教職員のストライキなど問題が相次ぎ、生徒の募集を停止していた和歌山県日高川町和佐の和歌山南陵高校は3日、同校で記者会見を開き、来年4月の入学に向けて生徒の募集を再開すると発表した。同校を運営する学校法人南陵学園(静岡県菊川市)を管轄する静岡県が11月29日、措置命令を解除していた。 【経営改善進める 和歌山南陵高校、校歌も完成の記事はこちら】 記者会見で甲斐三樹彦理事長は、今年4月に経営陣を一新した後、滞納金の精算や、未設置だった図書館を造るなど校内環境の改善を行ったと説明。「生徒や教職員が諦めずに頑張ってくれた結果が命令解除につながった。これからも各所からの意見や指導を頂き、健全な学校として運営していきたい」と述べた。 新入生募集に向けては、学校パンフレットの作成や願書の受け付け準備を進めており、来年2月8日に前期入試、3月22日に後期入試を行う方針を明らかにした。新年度からは定員120人の普通科の中で、バスケットボールや野球などの部活動に特化したコースと、吹奏楽などの芸術活動に特化したコースを設置し、どちらのコースにも共通で、多様な資格取得のための勉強も取り入れるという。 現在、在校生は3年生18人のみとなっており、学校見学を開くなどして、より多くの入学生が集まるよう力を入れる。甲斐理事長は「生徒と対等な立場で教え、南陵に行けば面白いと思ってもらえる学校にしたい」と話した。
紀伊民報