最高峰メジャーで笹生優花&渋野日向子がワンツーフィニッシュ! 笹生は全米女子オープン2勝目を最年少で飾る【コラム】
海外女子メジャーの全米女子オープンで笹生優花が2021年大会に続く2度目の栄冠に輝いた。22歳11か月13日での全米女子オープン2勝目は史上最年少記録。19歳で初優勝を挙げたときもインビー・パークと並ぶ史上最年少優勝だったが、今回も笹生が歴史を塗り替えた。 2021年に優勝したときはフィリピン国籍だったが、今回は日の丸を背負ってのプレー。表彰式で家族の話になると思わず涙が溢れた。「前回は母(フィリピン人)への恩返し。今回は父(日本人)に恩返しができました」というと俯いで涙を拭いた。 3打差の5位からスタートしたこの日は6番で4パットのダブルボギーを叩くピンチ。しかし、バックナインの難しいホールで4バーディを奪い、2位の渋野日向子に3打差をつけ頂点に立った。 「ランカスター(コース)があまりにも難しかったので最後まで何があるか分からないと気を引き締めて耐えました。優勝は意識していませんでした」 実質優勝を決めた最終ホールのパーパットを1つ後ろの組の渋野は、18番のセカンド地点で見ていた。パットが決まると両手を挙げ「しぶこスマイル」で大きな拍手。ラウンド後には表彰式を待つ笹生の元を訪れ、満面の笑みでおめでとうのハグ。心温まるシーンだった。 今季はここまで良いところがなく、レース・トゥ・CMEグローブ(ポイントランキング)138位に低迷していた渋野だが、今回は「大会前目にウェッジとパター以外のシャフトを柔らかいものに替えたことで思うようなショットが打てるようになった」と米ツアーメンバーになってからの自己ベスト単独2位に入りポイントランクも32位に浮上した。 また今回は21人の日本勢が出場し、ワンツーフィニッシュのほか古江彩佳が6位タイ、最終日に笹生と同組でプレーした小祝さくら、今季国内ツアー3勝の竹田麗央が9位タイに入り来年の出場権を獲得した。 躍動する日本勢には海外メディアも注目。「なぜ強いのか?」を尋ねられると渋野は「日本のコースに似ているという選手の声もあったが、皆ショットが曲がらないし忍耐力がある」と理由を分析した。 優勝候補のネリー・コルダが予選落ちする中、笹生と渋野、メジャー優勝コンビが大会を大いに盛り上げた。