「ミニマリスト」に続いて「シンプリスト」も登場 必要なモノ・コトだけ揃えて使う今どきの“こだわり生活”
■コトを減らした「シンプリスト」
ミニマリストに近くも、そこまでモノを減らすことにこだわらない、コトを減らすことに重きが置かれているのがシンプリストだ。機械設計士のやまださんも、もともとはミニマリスト志向だった。「機械設計はシンプルな考え方がすごく大事。2個あるものを1個にできないかなど、お客様が本当に達成したいことをどう達成するかをすごく考える」。この考え方が私生活にも波及し、一時はミニマリストを目指してどんどんと身の回りのモノを減らしていったが家族との生活、仲間との交友関係を保つ上で、無理が生じた。「例えば友だちから急にフットサルやスノーボードに誘われても、自分が持っていないから行けないのは悲しい。いちいち買うのもレンタルもお金がかかる。子どもも4人いるので、完璧主義をやめて『60点』主義のシンプリストを目指した」と方針転換した。 やまださんは、モノの数自体はあるものの、コトは減らしている。寝具はベッド、ふとん、枕など別々に分かれるものは避け、家の中でも寝袋を使うが快眠だという。また、やまださんの洋服は上下とも黒に統一。昼食は365日、ゆで卵とバナナのみ。食器は皿にもコップにもなる「シェラカップ」を用いるなど、やまださんにとっては不要な選択肢をどんどんと削っていった。「心も体も健康です。食にもこだわっていて、添加物を取らないようにしたら、20年間通っていた耳鼻科にも行かなくなった。小麦、乳製品、油の3つは食べないが、たまにラーメンは食べる。完璧は目指していない。一番大事なのは、ストレスを少なくすること」と、ストイックに断つようなことはせず、あくまでストレスを減らすための行動だと語った。
■ストレスを減らす生活「行き着くところは一緒」
ミニマリストはモノ、シンプリストはコトを減らす。どちらも余計なストレスを減らすための生活という意味では共通点があり、部分的に重なることも多い。しぶさんは、やまださんと同じく、服は黒で統一。飽きないかという質問には「服以外のところ、たとえば食べること、旅行などで欲求が満たせている」という。またミニマリストが増えた背景には「テクノロジーの発達がある。スマホのおかげで、音楽プレーヤーにも、財布にもなる。地震が多いこともあり、防犯対策としてモノを減らし始めている人も多い」とした。また最近では「『ミニマリストに憧れます』と、僕のイベントに来てくれる人もいるが、ミニマリストではなくシンプリスト寄りの人も多い」と述べた。 また、やまださんも、しぶさんの生き方については「めちゃくちゃ共感する」といい、「考えは似ていると思っている。ミニマリストはモノを減らした結果でコトも減っていくが、シンプリストはコトを減らした結果が、モノも減っていく。行き着くところは一緒な気がする」と、大きな方向性としては同じだと語っていた。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部