宮崎宣子さん、先の見えない不妊治療の末に44歳で出産「もうこれで最後にしましょうという先生の言葉が救いに」|STORY
初めての妊娠、不安は出産の日まで続きました
最後の治療の結果の末、妊娠することができました。「妊娠してます」と言われても、「本当ですか?」と何度も聞き返していましたね。妊娠していても不安は拭えず、赤ちゃんの成長が遅めかもしれないと言われていたので、毎回の診察で「大丈夫ですか?」は口癖のようになっていました。 産まれるまでは不安のままでしたが、無事男の子を出産しました。今9ヶ月でやっと長く寝てくれるようになったのですが、8キロを超えてきた息子の抱っこばかりで肩がバキバキです(笑)。どんなに子育てが大変でも、息子の存在がそこにあるというだけでとても愛おしく思えるんです。
ダメだった理由がわからなまま治療を続けることが一番しんどかったです
不妊治療のしんどいところは「ダメでした」と告げられる瞬間。だんだん診察室に入った瞬間の先生の顔の表情でわかるようになっていましたね。なんだろう、例えば、テストや受験などは自分の実力不足が原因だって理由がわかるので納得できるのですが、不妊治療の場合は今回何が原因でダメだったか、理由がわからないんですよね。なので何をしたらいいかを調べて、これが妊娠にはいいよと言われると何でも試したくなる。それでもまたダメだと、なんで?…。の繰り返し。食生活が悪いのかな、あの日身体を冷やしたからかなって原因がわからないからこそ、自分を責めてしまうんです。 私の場合「もう難しいかも」と先生が言ってくれたことで気持ちが救われました。もうこれ以上は無理なんだと限界も知れましたし、ダメだったら夫婦2人で生きていく覚悟でいました。
離婚後の再婚も、不妊治療からの妊娠、出産も想像していませんでした
今振り返ると40歳を越えての出産は簡単な道のりではなかったのですが、私の場合はこの歳で授かってよかったと思うこともあります。この歳だからこそ、育児に対して多少俯瞰で見られる余裕があるように思います。また区の制度が充実していたり、産後ケア施設を利用できたりと、高齢でも助けてくれる環境が整っていてとても救われました。離婚後の再婚も、不妊治療からの妊娠、出産もこんな未来があるなんて想像もしていませんでした。これからもどんな未来が待っているのか分からないからこそ、一日一日を丁寧に大切に過ごしていかなくてはと思っています。 ジレ¥9,900(アテニア)チューブトップ¥2,290(UNIQLO)スカート¥39,600(マルモア/DMC)フラットパンプス¥56,100(プリティ・バレリーナ/F.E.N.)ピアス¥39,600<ミチ ウィルウェイ>ネックレス[ショート]¥49,500[ロング]¥74,800リング[右手]¥53,900<すべてアナプノエ>バングル¥11,550<エイチアッシュ>ダブルフィンガーリング[左手]¥37,400<モニス>(すべてフォーティーン ショールーム) 撮影/浜村菜月 ヘア・メーク/榎田茉季(ROI)スタイリスト/中村真弓 取材/小出真梨子