うろうろ ぐるぐる 駐車場探しで京都は大渋滞 「うろつき渋滞」解消狙い 清水寺周辺の駐車場は予約制へ 国交省「生活環境の改善図る」
京都の観光名所でいま深刻な問題になっているのが駐車場を探す車による渋滞です。 特に交通渋滞が目立つのが京都・東山エリアの清水寺方面へと向かう「五条坂」です。 取材班が現地に行ってみました。
27日午前10時過ぎ、 (平野アナウンサー)「五条坂に入ると観光客の姿が多くいますね。そして、すぐに車が止まりました」 大型バスを先頭に乗用車などの長い車列が続き、車が動きだしたのは20分後。 この渋滞の原因は道沿いにある専用駐車場へと向かうために停車する4台の大型バスでした。そこを抜けると、5分ほどで坂を登り切ることができました。
渋滞の原因はもう一つ
問題はほかにも。午前中はまだ空きがありましたが、午後になると、どこも満車に。そうなると、引き返すことができないため、ほかの駐車場を探しながら、大通りへと続く清水坂を下って行くしかありません。 (平野アナウンサー)「清水坂を下って、先ほどいた東大路通りに出て、五条坂を上っていく。この三角形をぐるぐると回ってしまう車が多いと聞いています」 周辺には11ヵ所の駐車場がありますが、週末になるとほぼ全てが満車状態に。 そのため駐車場を探す車による「うろつき渋滞」がたびたび発生し、市民らを悩ませています。 これに対し市民の人はーーー。 (土産物店・店主)「大変ですよ。駐車するところがないから、そこらじゅうで不法駐車していたり。バス停のずっと下の方、五条通にバスを停めて、学生だけ降ろして先に行かせたりしていた。そこは駐車禁止の場所で、20台くらい捕まっていました。今までなかったのに」 配送業者の男性も「すごい混んでますね。(週末は)上がって来れないです。いつもやったら会社から20分くらいで来れるところが40分、50分なったりします」と話します。
なかなか解決しない渋滞・・・新たに駐車場を予約制に 空き情報もリアルタイムに
京都市は渋滞解消のため、「パークアンドライド」を2002年から実施しています。郊外の駐車場に車を止め、公共交通機関に乗り換えてもらうもので、1日乗車券など様々な特典を付けて誘導していますが、京都市の担当者によると、「そこまで問題解決に至っていない」と話します。 そこで、国などは渋滞解消に向けて新たに駐車場の「事前予約システム」の導入に乗り出しました。 まずは清水寺周辺のみとエリアを限定し、11月中旬から運用を開始する予定です。 専用ホームページで事前に駐車場の予約をすることができ、リアルタイムで空き情報を閲覧できるということです。駐車場探しの「うろつき渋滞」や駐車待ちによる混雑を、この事前予約システムで緩和する狙いです。国土交通省の担当者は「渋滞を減らすことで観光客だだけでなく、地域住民の生活環境の改善を図りたい」としています。 効果などを検証した上で他の地域への拡大を目指しているといいます。 (『newsおかえり』2024年6月27日放送分より)