欧州販売のツナ缶、「水銀汚染」 NGO
【AFP=時事】多くの欧州諸国で販売されているツナ缶が危険なレベルの水銀に汚染されていると環境圧力団体と消費者団体が主張し、各国政府と小売店に「緊急」対策を呼び掛けている。 【写真】伝統マグロ漁「アルマドラバ」、日本の需要増機に再び脚光 スペイン 当局に対して、ツナ缶にも使用されているマグロ類の水銀規制値の厳格化を求めているのは、海洋保護に取り組むNGOのブルーム(Bloom)と食品分野のNGOフードウォッチ(Foodwatch)。 ブルームは、英国、フランス、イタリア、ドイツ、スペインで無作為に選んだ148のツナ缶を独立した研究所で検査したところ、「すべて水銀に汚染されていた」と指摘。 マグロ類以外では水銀規制値は1キロ当たり0.3ミリグラム以下とされているが、調査したツナ缶の半数以上が0.3ミリグラムを超過していたとしている。 さらに、マグロ類に関しては1キロ当たり1ミリグラムとする現行の規制値は、マグロの漁獲高の「95%」を確実に販売するために設定されたものだとし、「水銀濃度の高いマグロが濃度の低い他の魚種より3倍も高い許容値を認められているのも、そのためだ」と主張した。 両団体は欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)に対し、マグロの水銀規制値を他の魚介類と同等の1キロ当たり0.3ミリグラムに引き下げるべきだと要請。 フードウォッチの担当者は「公的機関に規制強化を求め、小売店には水銀濃度が安全レベルを超えている商品の販売を直ちに中止するよう求める」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News