Nスペで“社長ぶり”が注目された東山紀之氏 高まる“芸能界復帰”でも「現実的に難しいワケ」
芸能界を引退し、現在は『SMILE-UP.』(以下、SMILE社)の社長を務める東山紀之氏(58)への“芸能界復帰”を望む声が高まりつつある。 【写真】「貴重なツーショットも…」被害者補償に奔走する東山紀之を支える妻・木村佳乃の”意外姿” 旧ジャニーズ事務所の後を継ぎ、現在は被害者に対する補償専門の会社となっているSMILE社だが、10月31日時点で、被害者救済委員会から送られた補償通知者538名のうち、524名(約97%)から補償内容の同意があり、うち511名(約95%)に補償金を支払ったと公表している。 このままいけば年内には補償が完遂すると思われ、責任を果たした東山の芸能界カムバックはファンも業界も大歓迎すると思われるが……。 ここ最近、東山氏の名前が話題に上ったのは、10月20日に放送されたNHKスペシャル『ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』でのことだ。 ジャニー喜多川氏による所属タレントへの性加害を看過していたメディア、特にテレビ局の責任を問われたことに対する総括だった。 とても“見ごたえがあった”と番組を評価する声がある一方で、自分たちにも責任があったことを真摯に反省しているとは感じられず、何か他人事のようだったとする意見も見られた。 ◆何で東山がしなきゃならないのか 折しもNHKが旧ジャニーズタレントの番組起用を再開することが発表され、それに対する“禊”(みそぎ)と取った視聴者も多かったからだ。 そして、この番組内で物議をかもしたのが、旧ジャニーズ事務所の第1号グループ『ジャニーズ』の元メンバー中谷良氏(‘21年に死去)の姉に対する対応だ。 SMILE社に電話して謝罪を求める姉に対し、補償本部長である男性がぞんざいな態度で、中谷氏がかつて性加害を告発する書籍を出したことで、旧ジャニーズ事務所が 「痛めつけられたのは間違いない」 と主張。謝罪を求める姉に対し、当事者が亡くなっていることを理由に、 「誰が何を謝るんだというのが分からない」 と返答。姉が『スマイル』社の東山紀之社長に、 「せめて故人の墓参だけでも」 と要望すると、 「何で東山がしなきゃならないのか」 「心の底からお詫びできない」 などと突き放した。 番組の最後で、東山氏が中谷氏の姉に謝罪を済ませたことを明かしていたが、本部長の発言がSMILE社、ひいては東山社長の総意とも取れ、呆れて怒りが込み上げてきた視聴者も多かっただろう。番組終了後から、ネット上では批判が相次いだ。 そして、放送から5日後、『スマイル』社はこの本部長を解任したこと発表している。 大手芸能プロの幹部はこう語る。 「東山さんはおそらく、番組が放送されるまで、本部長と中谷氏のお姉さんの電話でのやり取りを知らされていなかったのだと思います。知っていたら、とっくに解任していたでしょう。ですが、東山さんに責任がないとは言えません。外部から専門家を呼んで、その任に当たらせるべきなのに、こんな問題意識の低い人物を本部長に据えたのは、彼の責任でもあります」 東山氏はSMILE社の社長になると同時に芸能界を引退した。引退を発表した記者会見では、二度と芸能界には戻らないという固い決意を感じ取ることができたのだが、最近になって、芸能界復帰がささやかれ始めたのだ。 ◆それ相当の見返りが 「そもそも、俳優兼社長でもよかったのだと思います。一時『スマイル』社の副社長であって、現在『STARTO ENTERTAINMENT』社の取締役CMO となった井ノ原快彦さん(48)は兼任ですからね。しかしあれだけの人数の被害者の補償を済ませるのは、並大抵のことではない。東山さんは片手間では無理だと考えたんでしょうね。ですが、補償は思っていたより順調に進んでいます。『ジャニーズ性加害問題当事者の会』も解散を発表しました。補償が完結すればSMILE社は解散となります。そうなったとき、東山さんは居場所を失いますから、“どうするんだろう”と業界内では話題になっています」(テレビ局関係者) 東山の“復帰待望論”が出てくるのも納得だが、一方でそれはないとする意見も。前出の芸能プロ関係者はこう語る。 「当初、SMILE社の社長を外部の人間にしようと考えていたそうなのですが、誰も引き受けてくれなかった。それで仕方なくメリー氏やジュリー氏の信頼が一番厚かった東山さんに頼んだのですが、なにせ事務所の負の遺産を全部引き受けることになり、矢面に立ちながら後始末と残された親族を守らねばならないわけです。それ相当の見返りがなければ引き受けるはずがない。会社はやがてなくなるわけですから、そうなったときに東山さんはどうやって生活していくのか。考えたらわかると思いますが、“一生の保障”が約束されていると聞きました。また東山さんの性格からして、一度引退を発表した以上、役目が終わったからといって、簡単に“復帰します”なんて言うことはないでしょう。業界はまだしも、巷からは批難の声が出てきますしね」 復帰は望めそうにないが、俳優『東山紀之』を見たいというファンの声が消えることもないだろう―ー。
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