「60歳代で貯蓄4000万円以上を目指すのは無謀でしょうか」セカンドライフへの準備方法【貯蓄の一覧】
「60歳代で定年退職を迎え、老後生活をスタートさせる」といったセカンドライフをイメージしている方も多いのではないでしょうか。 【貯蓄のグラフ】60歳代で「貯蓄4000万円以上」の割合は多い?少ない? 老後は年金で悠々自適な生活を思い浮かべている方もいるかもしれませんが、実際は年金だけで生活している人はそう多くはありません。 厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」では、100%年金だけで生活している人は、全体の44%となっており、半数以上の人が年金だけで生活できていません。 上記のことから、充実したセカンドライフを送るためには、生活費を補填するためのある程度の貯蓄が必要になるとうかがえます。 では、60歳代で「貯蓄4000万円」を目指すのは無謀なのでしょうか。実際に60歳代はどのくらいの貯蓄額を保有しているのか見てみたいと思います。 セカンドライフを考えるうえで知っておきたい、老後の収支事情についても紹介しているので、年末年始の時間を使い、長期的なマネープランを練ってみてはいかがでしょうか。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
60歳代で「貯蓄4000万円以上」達成している割合は18.1%
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果」によると、60歳代における貯蓄割合は【図表1】の結果となりました。 ●60歳代の貯蓄分布 ・~100万円未満:8万88世帯(6.99%) ・100万円~:4万2726世帯(3.73%) ・200万円~:3万4326世帯(3.00%) ・300万円~:2万9066世帯(2.54%) ・400万円~:3万284世帯(2.64%) ・500万円~:3万2533世帯(2.84%) ・600万円~:3万732世帯(2.68%) ・700万円~:3万3043世帯(2.88%) ・800万円~:3万8922世帯(3.40%) ・900万円~:2万5797世帯(2.25%) ・1000万円~:7万107世帯(6.12%) ・1200万円~:5万4300世帯(4.74%) ・1400万円~:3万9877世帯(3.48%) ・1600万円~:3万9816世帯(3.48%) ・1800万円~:4万4619世帯(3.89%) ・2000万円~:9万6900世帯(8.46%) ・2500万円~:8万930世帯(7.06%) ・3000万円~:13万4127世帯(11.71%) ・4000万円~:20万7478世帯(18.11%) 貯蓄4000万円以上の世帯割合は全体の18.1%となっており、約5世帯に1世帯が貯蓄4000万円以上を保有していることがわかります。 貯蓄2000万円以上に世帯割合を広げると、全体の45.4%を占める結果となっており、約半数の世帯が老後までに資金準備をしっかりと行えているのがみてとれます。 その一方で、貯蓄額が2000万円の半分である1000万円以下の世帯割合は、全体の44.3%となっており、こちらも約半数となっています。 上記から、老後を迎える60歳代において、現代では「貯蓄が十分にできている世帯」と「貯蓄ができていない世帯」とで二極化傾向にあるとうかがえます。