シャープ、堺の大型液晶パネル工場6割売却へ…ソフトバンクに1000億円で
シャープは20日、堺市のテレビ向け大型液晶パネル工場の約6割を、約1000億円でソフトバンクに売却すると発表した。ソフトバンクがAI(人工知能)用データセンターとして整備し、2026年の稼働開始を目指す。
両社は20日開いた取締役会で、売却と取得をそれぞれ決議した。ソフトバンクは、データセンターの運営に必要な電力の供給を受けられる見通しが立てば、今年度中に、45万平方メートルの土地や、延べ床面積84万平方メートルの建物などを買い取る契約を正式に結ぶ方針だ。
工場はシャープの主力拠点だったが、近年は、液晶パネル事業の不振で業績悪化の主因となっていた。シャープは8月に工場でのパネル生産を終了し、ソフトバンクと売却に向けた協議を進めていた。
シャープはこの工場の別の土地や建物の売却について、KDDIと協議を進めている。KDDIもAI用データセンターに転用する方針で、25年度の本格稼働を目指している。