避難所に行けない障がい者と家族、求める場所は「家族が一緒に過ごせる場所」
震災から15日目。佑輝くんのもとへやってきたのが、佑輝くんの父・徹也さん。徹也さんは羽咋市から約90㎞離れた小松市の粟津温泉宿を1.5次避難所として、祖母と小学3年の娘と一緒に避難をしている。佑輝くんと母・香さんを迎えに来たのだ。
「選択肢がやはり狭いというか、その中でいかにね、いい判断ができるかどうか。間違ってばかりですけれども、一緒に過ごせるのが一番かなと思っています」と話す徹也さん。香さんは「安心できる空間と好きなものができる空間があればいいなと思うんですけど」と家族全員が揃う避難所での暮らしに想いを寄せる。
佑輝くんの様に“こだわり“の強い知的障がい児は、環境に馴染むことができなければ、次なる安住の地を探さなくてはならない。雪が舞うなか、佑輝くんと香さんは徹也さんと共に、家族が待つ約90㎞先の1.5次避難所へと旅立っていった。