大阪市交通局がUSTREAMで鉄道番組生放送配信「ノッテオリテTV」/大阪
皆さんは「USTREAM(ユーストリーム)」というものをご存知ですか? USTREAMは、インターネットを使って手軽に動画配信のできる仕組みのことです。動画配信というと特別な機材が必要だと思われますが、この仕組みを使えばパソコンやスマートフォンを使って、誰でも自宅などから気軽に動画を配信することができます。 そのジャンルは様々で、地域のニュースや自分の趣味を「報道」したり、料理の様子や自分たちのライブを中継したり。そんなUSTREAMで、とある鉄道事業者が番組をスタートさせました。その事業者とは「大阪市交通局」。毎月第4木曜日に「ノッテオリテTV」というUSTREAM番組を放送することになり、その第1回が4月24日の午後8時から配信されました。鉄道事業者が定期的に生放送配信するのは、極めて珍しいケースだそうです。
鉄道会社自身が定期的に配信、新たな試みとして注目
コンセプトは「地下鉄や市バスに乗ってお出かけしたくなる情報や、交通局の様々なニュースを生放送で伝える」ということで、初回は空堀商店街の見どころを紹介したり、交通局が参加するイベントの案内などを放送。鉄道ファンや交通局を利用する人たちが、番組を見ながらチャットなどで情報をやり取りしていました。 USTREAMでの鉄道番組というと、これまでは個人の配信する番組がほとんどでした。その草分け的存在であり、全国の鉄道ニュースや鉄道雑誌の誌面を紹介する「UST鉄道情報局」をはじめ、配信開始から3年を越えるものも多い一方、鉄道会社自身が定期的に配信する番組というのは珍しく、新たな試みとして注目されています。
配信は若手職員が担当「地下鉄の裏側など紹介したい」
交通局の「ノッテオリテTV」はその配信も全て大阪市交通局の若手職員が担当。まさに「手作り」の番組からどんな情報が飛び出すかこれからも目が離せません。番組制作に携わる営業部の担当者さんは「これからも沿線の方々と一緒に、USTREAMならではの楽しく面白い番組を作っていきたいです。また、地下鉄や市バスの普段見ることができない裏側なども紹介していきたいと思います。」と語っていました。 「ノッテオリテTV」の次回放送は5月22日午後8時から15分間。鉄道会社が手作りで始めた新しい試みのUSTREAM番組、今後も楽しい情報に期待です。 (文/伊原薫/鉄道ライター) ■伊原薫(いはら・かおる) 大阪府生まれ。京都大学大学院・都市交通政策技術者。(一社)交通環境整備ネットワーク会員。グッズ制作やイベント企画から物書き・監修などに取り組む。都市交通政策や鉄道と地域の活性化にも携わっている。好きなものは103系、キハ30、和田岬線、北千住駅の発車メロディ。