「鹿が飛び出してきた」世界最速ラリーで“まさかの”アクシデント! 時速189キロで接触…マシン大破の衝撃クラッシュ
【WRC】第7戦 ラリー・ポーランド(6月27日~30日) 2024年のWRC(世界ラリー選手権)もいよいよ第7戦。スムースかつフラットな路面を特徴とするポーランドの湖水地方で行われるこの「ラリー・ポーランド」で、競技2日目(28日)に衝撃のクラッシュが見られた。 【映像】ラリーカー“大破”の衝撃シーン 全13戦のちょうど真ん中となる第7戦が開催されるのは、ポーランド北東部の町・ミコワイキ。コースはグラベル(未舗装路)ながら、広大な平野をベースにレイアウトされているため、全体的にハイスピードになりがちだ。 競技2日目デイ2のオープニングはSS(スペシャル・ステージ)2「スタンチキ」で、全長29.40kmと今ラリーで最長のステージとなる。しかし、路面はに砂ぼこりが深く積もっており、出走順が早いほどグリップが難しく、不利な状況。ここでクラッシュを演じてしまったのが、ヒョンデチームのオィット・タナックだ。 タナックは第6戦終了時点でポイントランキングで2位につけており、前戦「ラリー・イタリア サルディニア」でも優勝を果たした実力者。このタナックをもってしてもどうにもならなかったのが動物との接触である。ラリー競技では稀なことだが、ここポーランドでは、鹿がコース内に飛び出してきた。 クラッシュしたのはステージの中間地点付近で、タナックの操るヒョンデi20 N ラリー1ハイブリッド)が時速189キロでプッシュしていた時。クラッシュ後のマシンを見ると、ボンネットがひん曲がるほどの衝撃を受けており、当然ながら内部も相当なダメージを受けている。 無念のデイリタイアとなったタナック本人は、ラリー終了後、自身のX(元Twitter)で、「鹿が私たちの車の目の前の草むらから飛び出してきましたが、残念ながらそれを避けるチャンスはありませんでした」と説明している。 デイリタイアにより上位フィニッシュは絶望的となったタナックだったが、30日の最終日に攻めの走りを披露。最終のSS19で2位に入り、最終日の合計タイムを競う「スーパーサンデー」ではトップの1位に。貴重な7ポイントを手にした。なお、ドライバーズランキングでも、このラリーを終えて3位につけている。 (ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)
ABEMA TIMES編集部