「ユニクロ」の永久定番名品「ジーンズ」の2000年代から現在までの歴史を深掘り!
今も進化を続けるブランドの看板アイテム
2000年代は、90年代からのヴィンテージジーンズブームを受けて、ファッション業界ではレプリカジーンズや復刻モデルが人気を集め、旧織機でしか織ることができない耳付きデニムが格上として扱われていた。ユニクロも2007年秋冬には茶綿のセルビッジが付いた「MADE IN JAPANデニム」を5,990円で、2009年秋冬には3,990円で「セルビッジジーンズ」を発売。機能ジーンズやストレッチジーンズがヒットを飛ばす一方で、オーセンティックなジーンズを追求していた。 【写真】ユニクロの永久定番名品「ジーンズ」の歴史、ディテール、着こなし画像をもっと見る!
2013年に「LifeWear」を新コンセプトに掲げ、ユニクロが得意とする機能的な服とともに日常着のベースとなる定番を見直し、進化させることにもさらなる力を注ぎはじめる。2014年春夏には「カイハラ」デニムを使用して、定番の「レギュラーフィットストレートジーンズ」でセルビッジデニムを復活させた。また人気を博していた「スリムフィットジーンズ」も2014年秋冬からセルビッジストレッチ素材へとリニューアルを行う。
その後ストリートファッションやビッグシルエットがトレンドになると、一時的に「セルビッジクラシックフィットジーンズ」は姿を消すが、2020年にアップデートして復刻される。ユニクロは「未来を見据えた新しいスタンダード」として、このジーンズを打ち出した。セルビッジシリーズはSDGsが推奨され、人々の間で高まっていた“オーセンティック志向”と見事にシンクロした。
グローバル企業として成長を続けるユニクロは、時代とともに進化する“最高のジーンズ”をつくるために、2016年秋、L.A.に「ジーンズイノベーションセンター」を開設した。そこにはヴィンテージ・ジーンズのアーカイブをはじめ、ジーンズ作りに必要なすべての情報が集まり、ジーンズを知り尽くしたスペシャリストも集結。今までにないジーンズを目指して、日々研究と開発を進めている。ユニクロは現在、さらなる環境負荷の軽減や労働環境も改善しながら、水を一切使用しないジーンズづくりを目標に掲げている。試行錯誤を繰り返しながら、それでも高い目標をクリアするのがユニクロだ。定番ジーンズはこれからもアップデートやマイナーチェンジを繰り返し、ファッション性をキープしながら、未来のヴィンテージになっていくことだろう。
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