鈴木誠也が先制打含む4試合ぶりマルチ安打 7個目の盗塁成功で追加点を呼んで勝利に貢献
◆米大リーグ カブス8―1メッツ(22日、米イリノイ州シカゴ=リグレーフィールド) カブスの鈴木誠也外野手が22日(日本時間23日)、本拠のメッツ戦に「4番・DH」で先発出場し4打数2安打1打点1盗塁。1回に左前に先制タイムリーを放ち、5回には左翼線二塁打と4試合ぶりにマルチ安打を記録して勝利に貢献。打率は2割6分9厘となった。 鈴木のバットが、前夜大敗した嫌なムードを払拭した。初回1死一、二塁のチャンス。鈴木は低めのカットボールを左前に運ぶ先制打を放つと、続く打者ハップへの初球で、スタート。ハードなスライディングで今季7個目の二盗に成功した。「(バットの)先っぽ。勝って良かったです」。 この日は、試合後、球場で家族が楽しむファミリーデーがあり、言葉少なにクラブハウスを後にした鈴木だったが、その回、三塁打を放ってチーム一の俊足を披露したクルーアームストロングは、「セイヤ(鈴木)やベリンジャーがどんどん先の塁を狙って、相手にプレッシャーを与えた。この打線はランニングから、こういう攻撃ができるんだ」と胸を張った。 スタットキャストによるスプリントスピードは、メジャー平均で秒速27フィート(約677センチ)。クルーアームストロングは、ドジャースの大谷翔平投手と同じ30・3フィート(923センチ)。鈴木はチーム3位の28・4フィート(866センチ)を誇る。 鈴木は今季チーム77試合目で7盗塁。メジャー1年目の年間9盗塁を大きく上回るハイペースだ。特筆すべきは、成功率。ここまで盗塁失敗は1度だけ。成功率は2022年の64%、2023年の46%から、今季は88%に急上昇している。モレルから下位打線が3連打し、初回に一挙5得点。鈴木の機動力が、鮮やかな先制攻撃を誘発した。 5回には三塁線を破る二塁打を放って、今季16度目のマルチ安打を達成し、ハップの中飛で三塁にタッチアップ。はつらつプレーをみせたが、実は、手負いの激走だった。前日、左脇腹付近に死球を受け、この日は紫色に内出血した患部にプロテクターを付けて戦った。 この日はメッツを自由契約となり19日にカブスと契約した捕手のニドが、移籍後初出場し、古巣相手にマスクを被って先発出場。5回には右越に適時二塁打を放つなど、好材料も。借金生活とはいえ、ナ・リーグのワイルドカード争いは混沌。ここから更にギアを上げる。
報知新聞社