演劇と短歌を“ピントのずれたカメラみたい”な関係に、ロロ×上坂あゆ美「飽きてから」本日開幕
「ロロ新作 劇と短歌『飽きてから』」が、本日8月23日に東京・ユーロライブで開幕する。 【画像】ロロ新作公演「劇と短歌『飽きてから』」より。(撮影:阿部章仁)(他18件) これは、ロロの三浦直之と歌人の上坂あゆ美が、セリフと短歌を往復しながら戯曲をつづった作品。劇中では、郊外のアパートでルームシェアする3名の男女を軸に、“趣味とか仕事とか人間関係とか暮らしとかに、飽きちゃった人たちの、あのころとそれから”が描かれる。ロロの亀島一徳、望月綾乃、森本華に加え、歌人としても活動するお笑い芸人・鈴木ジェロニモ、そして上坂が出演。音楽をSummer Eyeが手がける。 開幕に際し、三浦は「部屋がある。部屋に一台のカメラが置いてあって、カメラの前では楽しげな三人組がピースサインをしている。だけど、カメラのピントは彼らじゃなくて、その奥の、窓を通り過ぎる鳥たちを捉えている。上坂あゆ美さんが書き下ろしてくれた短歌を初めて読んだとき、劇と短歌の関係が、こんな風にピントのずれたカメラみたいになったらいいなとおもいました。ここにいるのにあっちが見えて、あそこへ行ったらこっちが映える。ご来場お待ちしております」とコメント。 上坂は「かつて美術大学に進学したが、美術をやるのは向いていないと思って諦めた。全く楽しくなかったからだ。楽しさというのは劇薬のようで、それさえあれば徐々に技術は上がり、人が集まり、何より心が満たされて、もっともっとつくりたくなる。私は美術を見る分には好きだったし、やる気も野心もあったけど、楽しさを感じる才能がなかった。つくることをいつも頑張って、耐えていた。心から楽しんで物づくりをしている人を見て、どれだけ努力して技術を積み重ねても、私は一生こうはなれないと悟った。短歌をつくり始めたときは、楽しかった。しばらく経つと楽しくなくなった。悲しかった。絶望した。それでもつくっていたら、三浦さんに出会った。この舞台の構想を練っているとき、短歌をつくっているとき、稽古をしているとき、ものすごく楽しかった。楽しいことが、涙が出そうなほど嬉しかった。ロロの皆さんとスタッフの皆さんと、見に来てくださったあなたに、最大級の感謝をこめて」と語った。 上演時間は約1時間25分。公演は9月1日まで。 ■ ロロ新作 劇と短歌「飽きてから」 2024年8月23日(金)~2024年9月1日(日) 東京都 ユーロライブ □ スタッフ 原案:三浦直之 / 上坂あゆ美 脚本・演出:三浦直之 短歌:上坂あゆ美 音楽:Summer Eye □ 出演 亀島一徳 / 望月綾乃 / 森本華 / 上坂あゆ美 / 鈴木ジェロニモ ※U-25、U-18チケットあり。