困窮する子育て世帯の6割、「夏休み短縮・廃止」求める…「生活費の増加」理由に
貧困問題に取り組むNPO法人「キッズドア」(東京)が行った調査で、生活に困窮する子育て世帯の6割が、夏休みの短縮や廃止を求めていることがわかった。生活費が増えることが理由で、同団体は物価高で家計の悪化が深刻化しているとして、政府に支援の強化を求めている。
調査は5~6月、主に世帯年収が300万円未満の子育て世帯を対象にインターネットで行い、1821世帯の回答を得た。
小中学生がいる1399世帯に夏休みの期間について尋ねたところ、「今よりも短い方がよい」が47%で最多、「なくてよい」が13%に上った。理由(複数回答)は「子どもが家にいることで生活費がかかる」が78%で最も多かった。
夏休みの予定が「特にない」とした世帯が半数超に上っており、「特別な活動をさせたい気持ちと、できない罪悪感にさいなまれるのが苦痛」といった声も寄せられたという。
物価高騰の影響で、98%の世帯が、前年の同時期より家計が悪化していると答えた。親子2人家族の1か月の食費は69%が3万円未満で、健康維持のためにかけたいと思う食費(3万~4万円程度)を下回った。