リディア・コーの強さを元トレーナー・斎藤大介が語る
パリ五輪とAIG女子(全英女子)オープン、そしてクローガー・クイーンシティ選手権を制したリディア・コー。週刊ゴルフダイジェストの連載「らくらくゴルヨガ」でお馴染みの斎藤トレーナーは、2018年~19年にリディアのトレーナーをしていた。そこで2024年10月1日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では斎藤トレーナーにリディアの強さの秘密を聞いている。「みんなのゴルフダイジェスト」でもその秘密を共有しよう。 【連続写真】リディア・コードライバー連続写真(2024年シェブロン選手権)
リディア・コー
1997年4月24日生まれ。27歳。ソウル出身。5歳でゴルフを始め、6歳でニュージーランドに移住。2012年には、当時最年少の14歳10カ月で豪州女子ツアー優勝。同年に15歳で米女子ツアー最年少優勝。米女子ツアー通算21勝、メジャ―3勝。
解説:斎藤大介プロトレーナー
柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を持ち、ヨガのRYT 200も保持。2015年より米女子ツアーの選手トレーナーを務め、 2020~2022年は渋野日向子の専属トレーナーとして活躍。現在、国内外の選手をサポートしている。週刊ゴルフダイジェストで「らくらくゴルヨガ」を連載中。
リディアの強さの秘密は“体の使い方”にあった
今年のパリ五輪で金メダルに輝き、続く全英女子オープンでも逆転優勝を遂げ、一気に殿堂入りを決めたリディア・コー。そのリディアをよく知る斎藤トレーナーは、現地セントアンドリュースでリディアのプレーを見ていた。 「リディアのトレーナーになったきっかけは、2015年から米LPGAツアーの選手たちのトレーナーをしていたんですが、選手たちからの紹介もあり、リディアのほうから声を掛けてくれました。リディアの性格はすごく質素な感じで、成績が良くても悪くても全然動じないアップダウンがないタイプの選手です。試合中であっても普段と変わらない冷静さを保てる。これがリディアの凄さです。ゴルフには基本的にストイックなんですが、朝から晩まで一日中練習をするよりも自分でスケジュールを決めて、そのなかで取り組んでいくめちゃくちゃ効率がいいタイプ。短い時間での練習を最大効率で取り組むタイプの選手なんです。 あと、リディアは基本的に体の使い方が上手いんです。飛び抜けてフィジカルが強かったり、すごく飛ばせるわけではなく、リディアの強みは体を意のままに動かせることです。リディアは、『体の状態を言語化すること』が上手いのですが、こんなに自分の体の状態を言語化できる選手はなかなかいないと思います。言語化が上手い選手は数少ないですし、言語化できるとスウィングの再現性の高さに繋がると思います」(斎藤トレーナー)