20歳1015人が晴れの門出 「成人の日」記念行事 安房4市町(千葉県)
安房の4市町で7日、「成人の日」記念行事が開催された。行事対象者となる20歳(平成15年度生まれ)1015人(県まとめ)が、それぞれ晴れの門出を迎えた。各会場では、振り袖やスーツ姿の式典対象者らが、首長らから祝福と激励を受け、大人としての第一歩を踏み出した。
感謝を込めて二十歳の誓い 館山
県南総文化ホールで行われた館山市成人式「二十歳のつどい」では、対象者334人のうち275人が出席し、20歳の節目を祝った。 成人式実行委員9人が中心となって企画・運営をした式は、「軌跡~20年の感謝を込めて~」をテーマに実施。森正一市長の式辞や吉田花菜実行委員長(第三中出身)のあいさつでは、「きょうを周りの人たちへ改めて感謝を伝える日に」などと語り掛け、代表者による「二十歳の誓い」、実行委が制作したメッセージ動画を披露するなどして展開された。 全4校の中学時代のクラス担任からのメッセージ動画では、恩師らが思い出話や、20歳の節目を迎えた教え子たちにエールを送った。一人一人登場する恩師の姿に笑顔があふれ、映像をスマホに収めたり、友人らと顔を見合わせて笑ったりして、当時の思い出に浸っていた。 地元の社会人、榎本勇真さん(第三中出身)は、「反抗期の激しかったときも見離さずにここまで育ててくれた両親に『ありがとう』。食事や旅行に連れて行って親孝行したい」。大学生の畠山隼さん(第二中出身)は「今は教員免許取得に向けて頑張っている。将来のことはまだ分からないけど、子どもたちの模範となるような大人になる」と、それぞれ感謝や夢を語った。
201人が水族館で 笑うアシカが祝福 鴨川
鴨川市は、鴨川シーワールドを会場に開催し、対象314人のうち201人が出席。幼いころから慣れ親しんだ水族館で、“笑うアシカ”から笑顔の祝福を受けた。 郷土の素晴らしさを再認識してもらおうと、平成16年からシーワールドを会場に開かれている。 大学で声楽を専攻する鴨川中出身の星場未宇さんが、国歌を独唱。式辞では、長谷川孝夫市長が「大きな目標を目指すための小さな一歩として、日々のあいさつや感謝を言葉にできる姿勢を、大切に持ち続けてほしい」とエールを送り、安房東中出身の漁師、齋藤喜一さんと、同校出身の銀行員、西澤愛さんが「生まれ育った鴨川で学んだことをこれからの人生の糧とし、地域と社会全体の発展のために力を尽くしていく」と謝辞で誓った。 シーワールドの人気者、アシカのカンジ君も登場し、おなじみの愛らしい笑顔で祝福。友人らで肩を並べ、カンジ君と一緒に記念撮影を楽しんだ。 会場の外では、東条小の1年時に手形をとって制作した学級の旗を保護者が用意し、当時の担任が出迎えるというサプライズも。大学生の松田三奈さんは「旗を大事に保管していてくれた保護者や駆け付けてくれた先生に感謝。今も続く友情をこれからも大切にしていきたい」と胸を熱くしていた。