ブラック・ジャック、松本市に現る 美術館で特別展始まる
長野県の松本市美術館で13日、漫画家手塚治虫(1989年死去)の代表作を巡る特別展「手塚治虫ブラック・ジャック展」(市美術館など主催、信濃毎日新聞社など共催)が始まる。原画591点やパネルなどを展示。作品の誕生秘話から、医者とは何か、命の尊さなど手塚が問い続けたテーマに迫る。12日、関係者向けの開会式典と内覧会があった。 【写真】「鉄腕アトム」のキャラクターを使ったオリジナルのマンホールのふた 1973(昭和48)年~78年に週刊連載された同作は、医師免許を持たない天才外科医の主人公が、生命の危機にある患者を次々に助けていく。展示は全4パートに分かれ、全243話について原画数枚とパネル、要約文で紹介。1~4話、週刊連載の最終話など7話分は全ページの原画を展示した。「命VS金」など10のテーマごとに紹介するパートや、医療漫画としての魅力に焦点を当てたパートもある。 手塚は上田市ゆかりの平安時代の武将、手塚太郎光盛(みつもり)を先祖にもつ。長男で手塚プロダクション取締役の手塚真さん(62)は開会式典で「ルーツがある信州で展覧会を開けて、本人も喜んでいると思う」とし、「人間や生き物の命に対する温かいまなざしを感じてほしい」と話した。13日午後2時からは、真さんの記念講演がある。 6月2日まで。午前9時~午後5時。月曜と5月7日は休館だが、4月29日と5月6日は開館。当日券は窓口大人1500円、大学高校生千円、中学生以下無料。