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---------- 人生でいちばん高価な買い物、マイホームをせっかく建てたのに、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人があまりに多いのはなぜなのか？　 気鋭の建築家・内山里江氏は言います。 「日本人が家づくりに失敗する最大の理由は、たとえば『家は南向きじゃなきゃダメ』とか『窓は大きいほうがいい』といった『間違った常識』によるものです。私は本書でそうした間違った常識をすべてひっくり返します」 内山氏の最新刊『家は南向きじゃなくていい』から、間違いだらけの家づくりをしないための方法を連載形式でお届けします。 ---------- 「なんとなく吹き抜けがほしい」その願望がマイホームをダメにする！

階段の話 その吹き抜け、成功してますか？

階段下を休憩スペースに。階段の上り下りの際に中庭の緑が見える。

　階段を、単に上下の階をつなぐための通路と思っていませんか。役割としてはもちろんそうですが、階段をつくるのにもスペースは必要です。およそ1坪～1坪半を使ってつくるのなら、単なる「通路」だけではない付加価値のあるものになったらいいと思いませんか？　 　また、「広い家にするために平屋ではなく2階建て(あるいは3階建て)にしたけれど、上り下りが億劫で……」との話もよく耳にします。どうせなら、上り下りするタイミングも心がウキウキするような「心躍る階段」にしたいものです。 　階段自体をデザイン性のあるものにするのも1つの方法です。アイアン素材にしたり、ナチュラルなウッド素材にしたりと、そのおうちのコンセプトに合わせて手すりや踏み板を選ぶことでおしゃれな雰囲気になります。 　また、最大のポイントは、上り下りする際に目に入る景色を意識して設計することです。たとえば、中庭の緑が眺められるような場所につくれば、視覚的な広がりと緑による癒やしを感じることができ、上り下りする時間が苦になりません(写真)。 　もちろん、「どこを見せるべきか」は家ごとに異なります。家全体の動線にもおおいに影響してきますので、実は階段の設計というのは非常に難易度が高いテーマなのです。階段が家のどこにあるかで家全体の設計が大きく左右されるため、建築士の腕が試されるポイントです。「階段の場所をどこにするかは私に任せてください」と胸を張って言える建築士は、腕があると考えて間違いないでしょう。

階段下をどう使う？

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　階段といえば、下のスペースをどう使うかも大事です。ひと昔前の家では「階段下収納」として小ぶりの納戸のように使われることも多かったですが、実はさまざまな使い道があります。 　たとえば、ワークスペース。棚やデスクを置いて書斎のように使うこともできます。あるいは、スツールと大ぶりのクッションを置いてちょっとしたフリースペースとして使うこともできます。小さいお子さんがいらっしゃるご家庭なら遊び場にしてもよいですね。そのご家庭のライフスタイルに応じてさまざまなアレンジが可能です。 続きは＜「なんとなく吹き抜けがほしい」その願望がマイホームをダメにする！　＞にて公開中です。