ますずし12店食べ比べ 組合が富山市役所で販売イベント 240セット、10分で完売
富山ます寿し協同組合(富山市)は26日、市役所で、加盟12店舗のますずしをセット販売する「ます寿し食べ比べデキマスデー」と題したイベントを初開催した。「すしのまちとやま」を掲げる市と連携し、店舗ごとの味の違いを楽しんでもらい、魅力の発信と新たなファン獲得につなげようと企画した。用意した240セットが約10分で完売する盛況ぶりだった。 【写真】各店舗のますずし 各店舗のますずしを8分の1に切り分け、4店舗分(4切れ)組み合わせたセットを3種類準備し、それぞれ千円で販売した。組合によると、店ごとに原材料も味付けも異なり、味や特徴の違いが分かりやすいよう組み合わせを決めた。1人でも食べ切りやすい量とした。 ●「もうなくなったの」 市役所の玄関近くに設けられたブースには、販売開始2時間前の午前9時半ごろから客が並び始め、150人以上が市役所の外まで列をつくった。早々に売り切れ、列に並んだものの買えなかった人や、終了後に市役所を訪れ「もうなくなっちゃったの」と尋ねる人もいた。 ますずしが好きで1セットずつ3種類とも購入したという同市寺町のパート大泉真由美さん(62)は「食べたことのない店のものもあり、食べ比べられる機会は貴重でありがたい」と笑顔で話した。 組合の大郷磨(おおごおさむ)理事長(57)は「自分の気に入る店を見つけ、また食べたいと思ってもらいたい」と語った。ますずしは富山を代表する郷土料理だが、食べる人や機会が減っているとし、家庭での食べ比べなどで幅広い世代が味わうきっかけになることを期待した。 約10分での完売については「ここまで反響があるとは思っていなかった」と驚き、2回目の開催を考えたいとした。