「10・2決戦」 有利なのはソフトバンクか? オリックスか?
「10・2決戦」は、野球史に刻まれる歴史的な一日になるのか? いよいよパ・リーグの優勝争いがクライマックスを迎える。明日、2日、福岡のヤフードームで、ソフトバンクが今季の最終戦としてオリックスと対戦するが、ソフトバンクが勝てば3年ぶりのリーグ制覇、負ければ、オリックスが残り2試合(4日、6日の楽天戦)で1勝した時点で逆転優勝を果たすことになる。 この日、ヤフードームで最終調整を行ったソフトバンクの秋山監督は、「各自で、(この試合の)感じ方は違うだろう。でも、過去に最終戦で優勝が決まるというのは、野球選手でやっている人は少ない」と語り、あの「10・8決戦」を話題に出した。 指揮官が口にした「10・8決戦」とは、1994年のセ・リーグのペナントレースが巨人と中日の間で最終戦までもつれ、巨人の長嶋監督が「国民的試合」と表現した試合。勝った方が優勝という決戦は、10月8日にドーム建設前のナゴヤ球場で行われ、結果、長嶋巨人が槙原、斉藤、桑田という先発ローテー投手を次々と注ぎ込んで優勝を果たし、語り草となる名勝負となった。オリックスが2試合残しているが、勝てば優勝が決まるという点では「10・8」に匹敵するような大一番である。当時も、巨人がモタモタしている間に中日が追いついたが、今季もソフトバンクが、ここ10試合で1勝9敗と足踏みをしている間に、ついに最終試合にまで優勝がもつれこむことになってしまった。 一方、仙台から福岡に移動してきたオリックスの森脇監督も、「野球は面白いと思ってもらえるような試合をしたいと思う。一方で、内容よりもとにかく勝ちたいと思っている自分もいます」とコメントした。発表された予告先発は、ソフトバンクは大隣で、オリックスはディクソン。両者の今季の対戦成績を見るとディクソンは3試合に投げて0勝2敗。しかも2つの黒星は、ヤフードームでの負けで、ここでの防御率は7.04と苦手にしている。対して大隣は2勝0敗で対オリックスの防御率は0.52と抜群の相性の良さがある。 両チームの対戦成績は、全くの5分で11勝11敗1分である。対チーム防御率は、ソフトバンクが3.30でオリックスが3.20、対チーム打率は、ソフトバンクの.264にオリックスは.245。多少、打線でソフトバンクが有利なのだが、この数字がソフトバンクのホームゲームとなるとガラっと変わる。対戦成績は、8勝2敗1分で、チーム防御率は、2.65まで下がり、チーム打率も.296までアップ。しかも、本拠地5連勝中だ。