「10・2決戦」 有利なのはソフトバンクか? オリックスか?
主にソフトバンク戦を中心に評論活動をしている元阪神、ダイエー、ヤクルトで活躍した池田親興氏は、ソフトバンク有利の予想。「ソフトバンクのここ10試合のチーム状況は決してよくない。焦ってローテーを動かしてまで勝ちにいったが、それが逆にプレッシャーとなって星を落としてきた。ただソフトバンクからすれば、オリックスに相性のいい大隣をここに残していたことは大きい。逆にエースの金子を楽天戦で先に使ってしまったオリックスとの差が出るような気もする。しかも大隣は、調子が上がってきている。 当然、プレッシャーはあるだろうが、もう開き直りのチームメンタルを持てないか。オリックスは、日程がきつく、アウエーでの遠征が続き体力的にもギリギリで戦っているのだろう。糸井、ペーニャ、T-岡田のクリーンナップよりも、むしろ、1、2番や下位の伊藤が打ってきて打線がつながってきたチーム。ここ2試合は逆転勝利で、ビッグイニングも作っているが、大隣に抑え込まれ、先に点が奪えないとなると厳しいだろう。私はソフトバンクが有利と見ている」 ソフトバンクは、4年前にリーグ優勝した縁起のいい真っ赤なユニホームで迎え撃ち、ファンも、そのレプリカユニを身にまといスタジアムも真っ赤に染まる予定だ。ホームゲームで圧倒的有利のデータをそういうスタジアムの空気がさらに後押しするのかもしれない。 だが、一方でオリックス有利を唱えるのが評論家の与田剛氏だ。「5連敗中のソフトバンクのチーム状況は深刻でしょう。打線が苦しんでいます。ボールの見極めがうまくいっていないことが目立ちます。こういう決戦は、レギュラーシーズンの戦い方とは違います。ここまでの相性やデータは、そう参考にはなりません。機を見て動く必要があります。どちらが先に動けるかを考えるとオリックスの方でしょう。ディクソンから松葉ら先発投手陣をどんどん注ぎ込んでくるオリックスが、ソフトバンク打線を抑え込んでいくと、それが大隣にとっては『点をやれない』というプレッシャーに変わるかもしれません。先手をどちらが取れるかですが、私はオリックス有利だと見ています」 オリックスは、この試合を乗り越えても、まだ2試合残っているが、森脇監督は、先発陣をベンチに入れ、総力戦で臨む姿勢を宣言している。球場別の数字を見てみると、打線ではペーニャが、打率.316、2本塁打、7打点で、古巣、ヤフードームとの相性は抜群である。ソフトバンクか、オリックスか。世紀の決戦に福岡が熱くなる!