スピンオフも配信中

充実した１年を振り返った阿久津仁愛

　東海テレビ制作のフジテレビ系連続ドラマ「バントマン」（土曜午後１１時４０分）に出演中の俳優・阿久津仁愛（２３）がこのほど本紙のインタビューに応じ、作品への思い入れや見どころを語った。同作のほかドラマや舞台、自身初のソロライブなど充実していた２０２４年を表す漢字を聞くと、ドラマにも通じる納得の一文字を選択。来年迎えるデビュー１０周年に向けての抱負も語った。　 　ドラマは「誰かのスコアボードに幸福という名の得点を刻む」を信念に、犠牲を払って周囲をサポートする陰のヒーロー”バントマン”にスポットを当て描いていくオリジナル作品。阿久津は、そのために結成されたチーム「ＳＢＯ部」の一員で、一番冷静かつさわやかで年上の女性によくかわいがられる吉岡葉留樹役を演じている。 　「部活でテニスをやってたんですが、野球は今まで人生でほとんど触れてこなかった。実際にバントをするシーンがありまして、俺のせいで（失敗して撮影が）押したらやばいなとか考えておなか痛かったんですけど、教えていただいた通りにやったら（バットに）当たったんですよ！」 　吉岡は、中日ドラゴンズを戦力外通告になり、ＳＢＯ部に所属しながら選手としての復活を目指す主人公の”ヒーロー”こと柳沢大翔（やなぎさわ・ひろと）にあこがれを抱く役柄。柳沢役の主演・鈴木伸之（３２）からは役者として大きな刺激を受けているという。 　「スイッチの切り替えというか、本番に入ったときの圧だったり勢いが間近で見ていて本当にすごいなって思いましたね。ご飯の休憩の時間とかもひたすら野球の練習していてストイックだなって見ていましたし、鈴木さんのアドリブや動きがめちゃくちゃ面白くて最高でしたね」 　倉科カナ（３６）ら同じくＳＢＯ部員役とのチームワークは、カメラが回っていないところでも抜群で、各キャストのプロ意識にも感銘を受けた。 　「控室で『次に出てくる長いシーンを合わせよう』みたいなこともあって。役柄的にも、みんなで問題を解決していくっていう話でもあるので、本当にチームだなって実感してました。映像作品の現場では、こういうのは初めてでした」 　今作は、中日ドラゴンズが全面協力しており、鈴木はドラゴンズのユニホーム姿を披露している。 　「デザインがかっこいいですよね。僕もＳＢＯ部のユニホームですけど着させていただいて、野球ちょっとやってみたいかもって思いました。撮影の合間に、倉科さんにトスを上げてもらって打ったりもしました。へたくそですけど、めっちゃ気持ち良かったですね」 　今年は「バントマン」のほか、１１月２９日まで放送された藤木直人主演のテレビ東京系連続ドラマ「Ｄ＆Ｄ～医者と刑事の捜査線～」にもレギュラー出演。舞台では「『ＨＵＮＴＥＲ×ＨＵＮＴＥＲ』ＴＨＥ　ＳＴＡＧＥ　２」でキルア役、本格的な殺陣に初挑戦した「邪魚隊／ジャッコタイ」で水野平馬役を演じるなど、役者として充実した１年になった。 　所属事務所の若手俳優ユニット「Ｃ．Ｉ．Ａ．」のメンバーだが、今年は９月２１日に東京・渋谷のＣＢＧＫシブゲキ‼で初のソロコンサートも成功させた。そんな２０２４年も残すところあとわずか。漢字一文字で振り返ると…？ 　「『打』ですね。新しい挑戦もありましたし。休みなくずっと舞台やドラマをやって、初めてソロライブもやらせていただいたので、ひたすら仕事に『打』ち込んだ１年でしたから」 　第２７回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で準グランプリを獲得後、２０１５年に芸能界デビューして来年は１０周年の節目となる。プライベートと仕事の両方の目標を聞いた。 　「車の免許、マジ取りたいです。妹が２１歳で、一緒に取りに行こうってずっと言われてるんですけど全然行けなくて。『もういいかげん、先に取るわ』みたいな感じにあきれ出しちゃってます。仕事は今回、『バントマン』の藤堂役の平原テツさんのコミカルなお芝居が超面白くて。さらっと面白いお芝居ができることにめちゃくちゃ憧れたので、そういうのも提案してみたいです」 　ホームランを期待しています！ 　「空振りにならないように頑張ります！」 　○…阿久津が演じる吉岡と、和田雅成（３３）ふんするヒーローの後輩で元中日ドラゴンズの選手・真鍋義信の２人を主人公としたスピンオフドラマ「俺のヒーロー」（全１話）がフジテレビの動画配信サービス「ＦＯＤプレミアム」で配信中だ。 　ドラマ本編ではからみのない２人が今作で初対面。自然と共通の知人である大翔の話になるが、お互いの「大翔との距離の近さアピール」が徐々にエスカレート。まるで口論のような様相になってしまう。阿久津は「例えばクイズ番組みたいな設定でヒーローの早押しクイズみたいなのをやったりしましたね。ほぼ１日で１話撮るみたいな勢いだったので超絶頑張りましたし、楽しかったです」と振り返った。