綾瀬はるか、ロードムービー初主演作で無の境地「経験をそぎ落として…むきたまごになった気持ち」
女優、綾瀬はるか(38)が9日、東京都内で行われた公開中の主演映画「ルート29」(森井勇佑監督)の記念舞台あいさつに、共演の大沢一菜(かな、13)、市川実日子(46)らと登壇した。 同作は詩人、中尾太一氏の詩集「ルート29、解放」が原作。綾瀬演じる孤独な清掃員が、風変わりな少女(大沢)と兵庫・姫路市から鳥取市を結ぶ総延長約118・6キロの国道29号を旅しながら心が満たされていく物語だ。 綾瀬にとってはロードムービー作品に初主演。 約1カ月半かけて実際に国道29号で撮影したドキュメンタリー風の映像も特徴で、演技では「今までは稽古などを積み上げていく作業が多かったですが、今回は今までの経験をそぎ落とす作業で…無になって、むきたまごになった気持ち」と自然体の姿勢を独特の感性で表現。せりふも「宇宙から降りてきたらしゃべるという、すべてを委ねる気持ちですね」と解説した。 市川とはプライベートでも親交があり、たばこを吸うシーンの練習では「みかちゃん(市川)に家に来てもらって、歩きたばこの動きを見てもらった」と説明。これに市川は「手の位置が変で、笑ってしまって練習にならなかった」と当時を思い出して笑っていた。 綾瀬は今作を「生きているか死んでいるかわからない不思議な人たちがたくさんできますが、みんなが支え合えながらも、それぞれの道を持っていて、現実の世界って意外と区切りがないのかなって感じています」とアピール。壇上では大沢に撮影時の写真などをまとめた手製のアルバムをプレゼントすると、大沢は「一生の宝物にします」と喜んでいた。