クラウド会計「使ってみた」(4)やよいのオンラインはスキャナーに対応
銀行口座やカードの取引明細を自動的に取り込み
「やよいの青色申告オンライン」には、銀行口座やクレジットカードの取引明細を自動的に取り込める機能があります。 取り込んだ明細は、ホーム画面左の「スマート取引取込」というボタンをクリックして、一覧表示できます。勘定科目はソフトが推測。使えば使うほどユーザーの傾向を学習して推測精度が上がるそうです。ほかのクラウド型会計ソフトと同じく、勘定科目に関する知識は必要ですが、それ以外の会計知識が乏しくても作業できそうです。 なお、この自動取込機能、同社ではクラウド型だけではなく、パッケージ型の会計ソフトでも利用可能だそうです。
確定申告書類の作成がスムーズ
「やよいの青色申告オンライン」のセールスポイントをたずねると、内山さんは「確定申告書類を作成するときのスムーズな流れです」と答えました。 ホーム画面左にあるメニューの「確定申告」をクリックすると、「Step1.減価償却費の計算」「Step2.青色申告決算書の作成」「Step3.確定申告書の作成」という確定申告の手順が3段階で表示されます。以下、各段階の開始ボタンを押して、「配偶者の有無」などの質問に答えていくだけで、必要な書類が作成できる、という仕組みです。 実際に操作してみたところ、筆者が契約している生命保険会社の名称や掛け金など、一部で手入力の作業がありましたが、「扶養家族の有無」など、ほとんどの質問が選択式になっており楽に回答できました。 控除額の計算も、質問に答えていけば自動的に計算・入力してくれますので、自分で金額を調べたり計算したりする必要はありません。会計処理さえ終えていれば、スムーズに確定申告の書類が作成できそうだと感じました。 同社広報の谷口祥子さんは、「パッケージ型ソフト時代から、30年にわたるノウハウがあるので、それがそのまま生かされています。テクノロジーの面でも他社さんには負けませんよ」と自信を見せます。 そして、同社のパッケージ型会計ソフト「弥生」シリーズには、Mac OS対応版がありませんでした。クラウド型の「やよいの青色申告オンライン」の登場により、Macユーザーでも同社が長年進化させ続けてきた「弥生」シリーズを使えるようになったのは、ユーザーの選択肢が増えるという意味でも喜ばしい限りです。