叱るのは逆効果?子どもの爪かみの原因とやめさせ方【医師解説】
お子さまの爪かみが気になっているかたもいらっしゃるのではないでしょうか。深爪や出血なども心配なうえ「寂しいのかな?」と不安を覚えてしまうこともあるかもしれません。 子どもの爪かみの原因から、やめさせる工夫、受診したほうがいいケースの目安、発達障害やチックの可能性について、東京医科大学教授で小児科がご専門の山中岳先生監修のもと解説します。
子どもの爪かみ、考えられる原因は
爪かみは、指しゃぶりが終わる3歳ごろから始まることが多いものです。深爪になるほどかむケースもあり、心配に思われることもあるでしょう。つい注意してしまうものですが、まずはお子さまがどんな時に爪をかんでいるかを観察し、爪かみの背景に何があるのかを考えてあげられるといいですね。一般的には、次のような原因が考えられるといわれています。よくいわれる「親の愛情不足」ということはありませんので、その点は心配しすぎないでくださいね。 【1.心理的な不安や緊張】 保育園入園や小学校入学、引っ越しやクラス替えといった環境の変化による不安、友達とケンカしたことによるイライラ、苦手な先生や授業があることによる緊張など、子どもはさまざまなことが原因でストレスを抱えるものです。 また、子どもは大人に比べて悩みやストレスへの対処にも慣れていないもの。心理的な負荷が爪かみを含めた行動に表れることは少なくありません。 【2.退屈しのぎとしての癖】 手持ち無沙汰の時に、爪をかんで退屈しのぎをしていたことを繰り返した結果、癖になってしまったということもあります。無意識にしてしまっているため、気付けば爪の白い部分がなくなるほどかんでいたということもあるでしょう。 爪かみをするからといって必ずストレスを抱えているというわけでもなければ、上記の原因に当てはまらないものの爪かみをする子どももいます。お子さまの様子をよく観察して、どんな時に爪をかんでいるかを観察し、お子さまの心の中を想像してみてください。