「えっ!オコエ瑠偉にセーフティースクイズ?」阿部慎之助監督の采配に異論が…巨人首位でも得点力不足の理由 思い出すのは長嶋監督時代の落合博満?
いまの巨人には“風除け”となれる選手がいない
その一方で27打点はリーグ3位。得点圏に走者を置いて20打席連続無安打など、走者を置いた場面での突破力には不満が残るところだ。しかも打てなくなると、スランプが長い。逆風を受け止め、先頭に立って“風除け”となる選手としては、心許ない部分が多く残る。これまでも個の力で逆境を切り開くというよりは、長男・坂本の後ろからついて行ってフォローする、そんな次男坊的な役割だと力を発揮するタイプで、そこからなかなか抜け出せないのかもしれない。 そういう意味ではいまの巨人には“風除け”となれる選手がいない。それがとにかく点が取れない現状を、なかなか打破できない1つの要因となっている。 「野手にどう奮起を促せばいいのか、教えていただきたいなと思います。放っておいたらいいのか、昭和風に気合を入れた方がいいのか……。でも打てない人は、練習するしかないです。それのみだと思う」 両軍無得点のまま延長12回に吉川のサヨナラ打で勝利した29日のソフトバンク戦後、阿部監督は自嘲気味にこう語った。
助っ人の勢いはどこまで続くのか
言葉通りに若手中心に早出特打を行った翌30日のソフトバンク戦では、交流戦から一軍昇格して「2番」に抜擢した新外国人のエリエ・ヘルナンデス外野手の来日初アーチでチームの沈滞ムードが吹き飛んだ。その3ランを呼び水に、岡本の2ランが飛び出して5点差をひっくり返しての逆転勝利。そして31日の西武戦もヘルナンデスの二塁打から吉川、坂本のタイムリーで先制すると、4回には立岡の適時打、5回にも岡本のタイムリーと打線が繋がって4対1と3連勝。結局、この西武3連戦では13打数6安打と暴れまくって打線の牽引役を担った。 「チーム全体に『いけるんじゃないか』と思わせてくれた。あれで流れがこっちに来たかなというのもあった」 ヘルナンデスの1号をこう評したのは阿部監督だ。 この助っ人の勢いがどこまで続くのか。そもそもどれだけの力があるかもまだまだ未知数ではある。ただあれだけ得点能力の低かった打線が動き出している。その〝風除け〟となっているのが、ヘルナンデスであることだけは間違いない。
(「プロ野球亭日乗」鷲田康 = 文)
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